源泉徴収票を正しく理解し、課税所得を確認しよう!

2019.01.11
一般的に会社員や公務員の方は、税金や社会保険料などの経費が引かれた状態で給与が振り込まれます。そのため、ご自身がいくら稼いでおり、どれくらい税金や社会保険料を払っているのか知らないという方も少なくないのではないでしょうか?今回は、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が、課税所得を確認する方法とその重要性について解説いたします。
■そもそも課税所得はどうやって計算されるの?
課税所得について理解するには、まず「収入」と「所得」の違いを理解しておく必要があります。
「収入」とは、お勤め先からご自身に支払われる給与・賞与の合計のことで、源泉徴収票上の「支払金額」欄を指します。この欄に書かれている金額がご自身の「年収」であり、毎月の給与明細の「総支給額」に書かれている金額が「月収」となります。続いて「所得」とは、収入から「給与所得控除」を引いた後の金額のことをいいます。源泉徴収票上では、「給与所得控除後の金額」と書かれております。以下が、2018年度の収入別にみる給与所得控除額となります。
給与収入金額給与所得控除額
~ 162.5万円以下65万円
162.5万円超 ~ 180万円以下収入金額×40%
180万円超 ~ 360万円以下収入金額×30%+18万円
360万円超 ~ 660万円以下収入金額×20%+54万円
660万円超 ~ 1,000万円以下収入金額×10%+120万円
1,000万円超220万円(上限)
そして、「給与所得控除後の金額」から基礎控除(38万円)や配偶者控除、社会保険料控除や生命保険料控除等を差し引いたものを「課税所得」といい、所得税や住民税は課税所得をもとに計算することになります。源泉徴収票上には「課税所得」の欄はありませんが、「給与所得控除後の金額」からその横の「所得控除の額の合計額」を引いた金額が「課税所得」となります。ぜひ、ご自身の源泉徴収票で確認してみてくださいね。
■年収500万円の場合、課税所得はいくらになるの?
では、東京都のお住まいの年収500万円の方を例に、課税所得がいくらになるのかを確認してみましょう。年収500万円の方の源泉徴収票は、以下の通りです。
①支払金額②給与所得控除後の金額③所得控除の額の合計額④源泉徴収税額
5,000,000円3,460,000円(※1)1,100,000円(※2)138,500円(※3
(※1)給与所得控除額=500万円×20%+54万円=154万円500万円-給与所得控除額(154万円)=346万円
(※2)所得控除の額の合計=社会保険料控除(72万円)+基礎控除(38万円)=110万円 ※配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除などがある場合は各控除を加算(社会保険料控除=500万円×{雇用保険(0.3%)+健康保険(4.95%)+厚生年金(9.15%)}=72万円 ※40歳以上の場合は介護保険料0.825%を加算、月収・賞与の割合により計算は異なる。)
(※3)源泉徴収税額=課税所得(346万円-110万円)×10%-97,500円=138,500円 ※2013年~2037年までは復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)も加算
つまり、年収500万円の場合、課税所得は【②給与所得控除後の金額(346万円)-③所得控除の額の合計額(110万円)=236万円】となります。この課税所得から下記表の税率に合わせて所得税が計算され、④源泉徴収税額が決定するというわけです。
課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超~330万円以下10%97,500円
330万円超~695万円以下20%427,500円
695万円超~900万円以下23%636,000円
900万円超~1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超~4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円
この課税所得を抑えるものが【③所得控除の額の合計】であり、配偶者控除(配偶者特別控除)や扶養控除、生命保険料控除や住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)があります。今回の計算ではこれらの控除を加味していないため、家族構成や生命保険、住宅ローンの有無により課税所得の額は異なります。
いかがでしたでしょうか?源泉徴収票を正しく理解し課税所得がわかることで、ご自身の所得税・住民税の計算方法を理解することができます。住宅ローン控除や配偶者控除、医療費控除やふるさと納税(寄付金控除)などの控除を無駄なく適切に受けられるように、ご自身の収入情報をしっかりと把握しておくと良いでしょう。
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
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