サラリーマンのお小遣いとその使い道とは?

2019.09.20 (更新日:2019.09.20)
「他人は他人」、「自分は自分」とは言いますが、お小遣いの金額は気になりますよね。世間一般と比較して、自分は多いのか?少ないのか?を気にしたことはありませんか?今回は、ファイナンシャルプランナーの平原直樹(所属:ブロードマインド株式会社)が、世間のお小遣い事情について解説したいと思います。
■お小遣いの金額は増えている?
新生銀行が実施した20代から50代の有職者の男女約2,700名を対象にした「2019年サラリーマンのお小遣い調査」/新生銀行によると、お小遣いの平均額は、男性会社員:36,747円/月、女性会社員:33,269円/月となっています。この金額を見てどのように感じましたか?
お小遣いの金額はバブル崩壊以降、全体的に減少傾向にあり、男性会社員の36,747円/月という金額は1979年からの調査開始以来、過去2番目に低い金額です。過去最低金額は1982年の34,100円で、それ以来の低い金額です。まして、1982年というのは現在より40年近く前の話となります。東京都厚生労働局の「平成31年度3月 新規学校卒業者の求人初任給調査結果」によると、平成31年度の大卒の初任給は208,000円/月ですが、平成元年は155,700円です。
1982年はそれよりも前ですから、もう少し初任給も低かったものと思われます。初任給などの物価水準を考えると、当時の34,100円は現在の36,747円以上の価値があったのでは?と類推されます。
このように、年々減少傾向にあるお小遣いですが、特に昨年度(2018年度)と比較すると、男性は3,089円のマイナス(39,836円→36,747円)、女性は1,585円のマイナス(34,854円→33,269円)でした。
昨年度より下がってしまっていることがわかりますが、これは景気の影響もあるかもしれません。実は2017年の日経平均株価の終値は、バブル崩壊後で最高値でした。日経平均株価が高いということは、賞与なども多かったことが予想されますよね。結果、その翌年度にあたる2018年はお小遣いもアップということでしょうか。
■独身と既婚者のお小遣いの差ははどのくらい?
独身と既婚者ではどの程度差があるのでしょうか。独身の方が自由に使える額が多そうですよね。独身者と既婚者を比較すると、以下の結果となることがわかりました。
独身者:43,608円
既婚者(子供なし、共働き):37,597円
既婚者(子供なし、妻が専業主婦):25,022円
既婚者(子供あり、共働き):30,813円
既婚者(子供あり、妻が専業主婦):32,469円
共働き、子なし(DINKS)夫婦よりも、独身の方がお小遣いの金額が多いというのは、個人的には意外でした。DINKSの方が収入も多い分、お小遣いに回せるお金も多いので、よりお小遣いが多いと思っていました。結婚すると、財布の紐が固くなる傾向があるのでしょうか?
上記のデータは男性のみとなります。個人的には男性よりも女性の方が大きな差が出るように思うのですが、皆さんはどう思いますか?ぜひ女性の調査結果もみてみたいですね。
■お小遣いは年代別でどの程度差があるの?
基本的には20代の若い世代と比較すると、年を重ねるにつれて給与水準も高くなりますよね。その分お小遣いの金額も高くなっていくものなのでしょうか?
 

(出典:2019年サラリーマンのお小遣い調査詳細レポート/株式会社新生銀行
上記表でみてみると、年齢を重ねるにつれてお小遣いがアップしていくとは一概には言えないようです。特に女性は、20代が圧倒的にお小遣いの金額が多いことがわかりますね。
男性でいうと管理職が多いであろう40代ですが、お小遣いは一番金額が少ないという悲しい結果になっています。子供がいる家庭であれば教育費もかさんでくる時期ですので、ある程度仕方ないのかもしれません。ロスジェネ世代と言われるアラフォー世代の私ですが、やはり、子どもの教育費の負担の大きさを日々実感しています。
20代の頃、現在の会社にファイナンシャルプランナー(FP)として転職した私にとっても、当時の転職理由の一つがまさに管理職の懐(お小遣い)事情でした。月末になると、「お金がない」と嘆いている管理職をみて、将来に希望が持てなかったというのが一つの理由だったわけですね。10年以上時は流れて、社内の若手達から「どのようにみられているのか?」は非常に気になる部分ですね。
また、ご家庭によってお小遣いの定義は異なります。携帯電話の料金を「お小遣い」としてカウントするご家庭もあれば、「通信費」としてお小遣いとは外して考える(家計から拠出する)ご家庭もあります。携帯料金をお小遣いに数えるのか否かで、お小遣いの額に影響はありますよね。
「飲み会のお金」なども同様です。車通勤の方やお酒が苦手な方など「仕事後に飲みに行く」ということが無い方は、飲み会自体が歓送迎会や忘年会のみで年に数回しかない、という方もいらっしゃいますよね。こうしたご家庭であれば、発生ベースで(お小遣いとは別で)家計から拠出という話もよく聞きます。
 
■お小遣いの必要不可欠な使い道とは?
前述のとおり、ご家庭によっては「お小遣い」の定義が異なります。そのため、単純に自身のお小遣いを平均値と金額だけで比較してもあまり意味がないかもしれません。
そんな中、お小遣いの使い道として必要不可欠としているのはどんなものでしょうか?こちらも男女別にみていきましょう。
お小遣いの使いみちトップ3は、男性会社員は「昼食代」が43.1%(9,907円)、「携帯電話代」が25.1%(6,904円)、「嗜好品代」が18.8%(9,813円)。女性会社員は「昼食代」が36.6%(8,132円)、「携帯電話代」が36.2%(6,777円)、「身だしなみのための 費用」が31.1%(7,600円)となっています。
男女ともに、「昼食代」、「携帯電話代」がお小遣いの使い道トップ2となっていますが、これ以降男女で差が出てきます。男性は嗜好品や趣味がランクインするのに対し、女性は身だしなみ・ファッションがランクインしています。身だしなみの費用というのは、化粧品ということでしょうか?確かに女性から見ると毎日使う消耗品ですので、馬鹿にならない出費ですよね。
■サラリーマンのランチ事情について
さて、不可欠な費用として第一位となったランチ代。もう少し細かく見ていきましょう。お弁当持参なのか社食なのか?外食なのか?それぞれ必要となるランチ代は大きく変わりそうですね。
男女別のランチの頻度トップ3を見ると、男性=持参した弁当(34.0%)、購入した弁当(23.6%)、社員食堂(18.4%)、女性=持参弁当(53.5%)、購入した弁当(22.0%)、外食(8.7%)となっています。男女ともに持参した弁当の割合が最も高く、外食する割合は男性が16.1%、女性が8.7%と、かなり少ないことがわかります。ランチ代を節約するためにうまく工夫していることがわかりますよね。
なお、弁当を持参した場合を除いた、男女別のランチ代の平均日額は、男性:555円/日(2018年比-15円)、女性:581円/日(2018年比-5円)と、男性よりも女性の方が高くなっています。
女性は男性よりも外食の出費は厭わないということでしょうか?私の周りを考えてみると、やはり女性の方がランチは豪華という印象があります。女性は弁当を持参する割合が高い分、外食に出る際は少し贅沢をする、という傾向があるのかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか?他人の金額も気になるお小遣い。金額がアップできれば嬉しいですが、そう簡単にアップすることはできませんよね。自分にとって何が譲れなくて、何が節約できるのか?まずはチェックしてみはいかがでしょうか。
ブロードマインド株式会社
執筆者:平原 直樹
財産形成や退職金運用といったお金の殖やし方を多くの方に伝えるべく、日本全国で年間100件を超えるセミナーを開催。最近では、高齢者の財産管理手法として、家族信託を広めるべく活動中。

■保有資格
・IFA(証券外務員一種)
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士
・家族信託コーディネーター
・旅行業務取扱主任者

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン、相続、家族信託

■実績
マネーセミナー:年間100回以上開催
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