あなたはどのタイプ?働き方別に考えるマネープラン

2019.05.31 (更新日:2019.05.31)
将来に備えて投資を始めたり、保険に加入したりといったマネープランを考える際、将来受けられるであろう公的保障の内容は働き方によって異なります。自営業の方、会社員の方、公務員の方など、さまざまな働き方によって、自分にとってベストなマネープランを考える必要があります。今回は働き方別に考えるマネープランについて、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が解説いたします。
■自営業で働いている場合
まずは自営業の方についてですが、自営業の方は健康保険や国民年金など、最低限の公的保障のみとなるため、特によく考えてマネープランを検討しなければなりません。そこで、現役時代と老後でマネープランを分けて考える必要があります。
①現役時代のマネープランについて考えよう!
現役時代は病気やケガで働けなくなるリスクや、ご自身の万が一に備えて家族への保障を検討する必要があります。会社員・公務員の方は、病気やケガで3日以上働けない状態が続くと、健康保険から「傷病手当金」を受けることができます。
一方、自営業の方にはそのような手当がありません。働けない=収入がなくなることに直結するため、民間の医療保険や就労不能保険で備える必要があります。建設関係やIT関係、デザイン関係などの職業の方は、業界独自の健康保険組合(東京土建国民健康保険組合・文芸美術国民健康保険組合など)に加入することにより、就労不能に備えた保障を受けることも可能です。また、ご自身の万一に備える保障のベースとしては遺族年金がありますが、自営業の方は国民年金のため、遺族基礎年金部分のみとなります。遺族基礎年金は年間779,300円+子ども1人につき224,300円(3人目以降は1人につき74,800円)の受給額となります。当然年間100万円程度の保障では足りないため、民間の生命保険等で死亡保障をしっかりと備えておく必要があります。
②老後に備えたマネープランを考えよう!
次に、老後に備えたマネープランを考えてみましょう。自営業の方は退職金がなく、厚生年金もありません。そのため、いつまで現役で仕事をするのか、退職後の生活のためにどうやって資金形成をしていくのか、マネープランをよく考えなければ子どもや親族に養ってもらって生活しなければならなくなる可能性があります。
まず国民年金の受給額は、40年間満額の支払いで64,941円/月、国民年金の老齢年金・25年以上の受給者の平均受給額は55,572円/月(参照:厚生年金保険・国民年金事業の概況(平成30年1月現在)/厚生労働省)となっています。

 
つまり、夫婦ともに国民年金の方は満額で約13万円/月、平均額では11万円/月の受給のみとなります。当然国民年金だけでは生活はままならないため、現役時代からご自身で老後のための積立を検討する必要があります。現在では小規模企業共済や個人型確定拠出年金(iDeCo)など、所得控除を受けながら資産形成の可能な制度も多く、家計状況やライフプランに応じてさまざまな選択肢の中から適切な手段を選んでマネープランを検討していきましょう。
■会社員で働いている場合
会社員の方は厚生年金・雇用保険と自営業の方に比べると、現役時代、老後ともに手厚い保障があります。
しかし、すべて会社任せにできるほどの手厚い保障を用意してくれているわけではありません。受けられる保障をしっかりと把握し、そこで足りない部分は自分で対策を取らなければなりません。団体保険などがある場合は、民間の保険会社の保障と比較して、団体保険で保障を取るべきところ、民間の保険会社で保障を取るべきところを吟味して、プランを検討する必要があります。退職金なども退職時に「思っていた金額よりも全然少なかった…」とならないように、勤務先の退職金制度をよく確認しておくことが大切です。また、勤務先に退職金制度のあるケースとないケースでも対策が異なりますので、改めて確認しておくようにしましょう。
①退職金がある場合
退職金制度には、確定給付年金(DB)と確定拠出年金(DC)の2種類があります。勤務先の退職金制度がDBの場合は、勤続年数や給与などにより、退職時に受け取れる退職金の金額がある程度決められています。そのため、老後への資金形成のベースは退職金に頼ることができるため、ご自身で積み立てる部分に関しては、iDeCoやつみたてNISAを活用し、より積極的に資産形成を考えても良いでしょう。
勤務先の退職金制度がDCの場合、退職時にいくら受け取れるかは、運用成績次第です。早いうちからしっかりと考え、運用していくことが大切です。また、DCは運用益が非課税というメリットを生かすために、運用期間に余裕のあるうちは積極的に株式や債券などで運用することをおすすめいたします。そのためDC以外の積み立ては、保険などの確実なもので運用すると、より資産のリスクバランスを保つことが可能です。
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②退職金がない場合
一方、勤務先に退職金制度がない場合は、老後への資産形成をすべて自分で準備しなければなりません。少しでも早いうちにiDeCoやつみたてNISA等を積極的に利用し、老後に備えておく必要があります。定年退職したあとは、65歳までは再雇用として働くことはできますが、現役時代と比べて収入は大きく下がります。自営業と異なり、定年を自分で決められるわけではないため、定年間近になって「貯蓄ができていなかった…」と焦らないよう、早いうちに準備をしておきましょう。
■公務員・教員として働いている場合
公務員・教員の方は、退職金制度や団体保険などの福利厚生が比較的手厚く、利用できるものも多数あります。マネープランを考えるうえで、民間の金融商品と比較してより自分に合ったものを選択することが大切です。
例えば、現役時代の保障(病気・ケガ・就労不能など)に対しては団体保険でカバーし、退職後にも必要な保障(ガン・三大疾病など)に対しては民間の保険でカバーするというように、必要な保障に合わせて団体保険・民間保険会社のどちらが良いかを選択して、ベストなマネープランを検討すると良いでしょう。地域によっても異なりますが、医療互助制度のある教職員の方などは、現役時代に積み立てを行うことで、退職後の医療費の自己負担を月額数千円程度に抑えられる保障を得ることができる制度もあります。
また、2017年より公務員・教員の方もiDeCoに加入できるようになり、公務員・教員の方のiDeCoの加入者が増えています。掛け金の上限は14.4万円/年(月額1.2万円)と少ないですが、仮に所得税率30%であれば年43,200円の節税となります。家計に余力がある場合は、ぜひやることをおすすめいたします。
いかがでしたでしょうか?勤務先の福利厚生によっても使える金融商品はさまざまです。自分にとってベストなマネープランや金融商品を考えたい!という方は、ぜひSodan[ソダン]の対面相談で経験豊富なファイナンシャルプランナーにご相談ください。
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
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