初めての株式投資。銘柄選びは何を見て選ぶのが良い?

2019.02.22 (更新日:2019.03.12)
これから株式投資を始めるにあたって、「どこの企業の株(銘柄)を買えば良いのか?」と悩まれる方がほとんどなのではないでしょうか。株式投資をする上で、銘柄選びというのは最重要事項の1つといえます。今回は、ファイナンシャルプランナーの平原直樹(所属:ブロードマインド株式会社)が、「1株当たりの価値」という側面からみた投資指標について解説いたします。
■1株当たりの価値を理解して銘柄選びに活かそう!
株価を左右する考え方の1つに、「1株当たりの価値」という考え方があります。それでは、それぞれ1億円の価値があるA社とB社を例に考えてみたいと思います。A社の株は市場に100株出回っているのに対し、B社の株は10株しか出回っていないとしましょう。A社の株とB社の株、1株だけもらえるとしたらどちらの株が欲しいでしょうか?どちらの企業も同じ価値ですが、希少価値を考えればB社の株が欲しいですよね。これが「1株当たりの価値」です。みんなが欲しい企業の株は当然その価値が上がっていきますので、「1株当たりの価値」が大きい企業を選ぶことは銘柄選びのポイントともいえます。
では、「1株当たりの価値」という考え方を数式に当てはめてみましょう。以下の通り、「企業の価値を表すもの」を「発行済み株式数」で割ることで算出することができます。
さて、ここでポイントになるのが分子に入れる項目です。何を知りたいのかによって、分子である「企業の価値を表すもの」に当てはめるべき項目が異なりますが、株式の投資初心者がまずおさえておくべきは「1株当たりの利益(EPS)」と「1株当たりの純資産(BPS)」の2つです。
【1株当たりの利益(EPS)】
1株当たりの利益(EPS)を算出するには、分子に今季の利益(当期純利益)を入れてみましょう。以下の通り、「当期純利益」÷「発行済み株式数」となります。
そして、当然この値が大きいほうが、利益という側面からみた1株当たりの価値は高いということになります。ただし、たまたま今年だけ利益が出た!というケースもありますので、投資先選びの際は違う尺度からも判断することをおすすめいたします。
【1株当たりの純資産(BPS)】
また、1株当たりの純資産は「純資産」÷「発行済み株式数」で算出することができます。
純資産とは、企業の「総資産」から「負債」を引いたものです。仮に企業が倒産してしまった場合に、負債などを返済して最終的に残る資産と言い換えることもできます。それゆえ、純資産が多い企業ほど安定感があるといわれています。つまり、こちらは企業の安定度という側面からみた1株あたりの価値を測るための指標ということですね。より安定度の高い企業の株を買いたいという方は、こちらの値が高い企業を判断基準の1つにすると良いかと思います。
■株式投資をより理解するために・・・企業の立場からも考えてみよう!
前述の通り、投資先を選定するにあたって、1株当たりの価値は大きいほうが良さそうだということが理解できましたね。さて、ここからは株式投資の仕組みを理解するために、企業の立場からも考えてみましょう。企業が1株当たりの価値を大きくするためにやっていることとして、「分子(企業の価値)を増やすこと」「分母(発行済み株式数)を減らすこと」の2つがあります。
まずは、「分子(企業の価値)を増やすこと」から確認していきましょう。たとえば、利益という側面で考えてみると、企業活動が順調であれば当然利益も増えることになりますよね。結果、分子である当期純利益も増えて、1株当たりの利益(EPS)も増えることになります。つまり、「企業の業績向上」→「利益額の増加」→「EPSの増加」→「株価の上昇」という好循環が生まれるというわけです。
次に、「分母(発行済み株式数)を減らすこと」を考えてみたいと思います。一度発行した株式を減らすことなんてできるの?と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
答えは、Yesです。その代表的な手段が「自社株買い」です。自社株買いとは、当該企業が自社の株式を買い取ることをいいます。株式が当該企業自身に買い取られることで、分母である発行済み株式数が減ることになり、結果的に1株当たりの企業価値が増すというわけです。つまり、「自社株買い」→「発行済み株式数の削減」→「EPSやBPSが向上」→「株価の上昇」につながるということですね。そのため、企業の株価が低迷している際などに、自社株買いを用いて株価対策をすることもあります。もちろん、自社株買いは必ずしも株価対策だけに用いられるわけではありませんが、経済ニュースや新聞の経済欄などで、「自社株買い」という言葉を見聞きした際にはチェックしてみてくださいね!
いかがでしたでしょうか?今回は「1株当たりの価値」という側面からみる投資指標をご紹介しました。なお、「【株式投資初心者向け】今の株価がベストであるかを判断するための3つの指標」では別の側面からみる投資指標をご紹介しますので、併せてご覧になってみてくださいね。
ブロードマインド株式会社
執筆者:平原 直樹
財産形成や退職金運用といったお金の殖やし方を多くの方に伝えるべく、日本全国で年間100件を超えるセミナーを開催。最近では、高齢者の財産管理手法として、家族信託を広めるべく活動中。

■保有資格
・IFA(証券外務員一種)
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士
・家族信託コーディネーター
・旅行業務取扱主任者

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン、相続、家族信託

■実績
マネーセミナー:年間100回以上開催
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