災害地域への募金は税金控除の対象になるの?

2018.09.24
近年、地震や大雨などの災害が日本各地で相次いでいます。ご自身のふるさとが被災してしまった・・・という方もいらっしゃるでしょう。そんな中、被災地の復興支援のために募金を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が被災地への募金も寄附金控除の対象になるのかを解説いたします。
■募金は控除の対象になるの?
近年、ふるさと納税などの影響で「寄附金控除」という言葉が浸透していますが、被災地へ何らかのかたちで募金した場合も寄附金控除の対象になるのでしょうか?
答えは、被災地へ寄附をした場合にも、「寄附金控除」を利用することで所得税・住民税の控除の対象となります。ただし、寄附の方法によって、ふるさと納税のように「ワンストップ特例制度(※)」が適用できるもの・できないものがありますので、以下で見ていきましょう。
※確定申告をする必要のない給与所得者等が条件を満たす場合に、確定申告をすることなしに寄付金控除が受けられる特例制度
①自治体の災害対策本部に義援金を送った場合
被災地の自治体にある災害対策本部に義援金を送った場合、「特定寄附金」に該当するため寄附金控除の対象となります。また、地方公共団体に対する寄附金としてふるさと納税に該当するため、ふるさと納税のポータルサイト上で寄附をすることができますし、個人住民税の寄附金控除の対象になるため、ワンストップ特例制度を適用することもできます。
②日本赤十字社に義援金を送った場合
日本赤十字社に義援金を送った場合、上記と同様に「特定寄附金」に該当するため、寄附金控除の対象となります。ただし、ふるさと納税に該当するもののワンストップ特例制度の適用はできません。
③被災地域の救援活動を行っているNPO法人に義援金を送った場合
所轄庁から認定を受けた「認定NPO法人」に対して、特定非営利活動に係る事業に関連するものであれば「認定NPO法人に対する寄附金」に該当し、「認定NPO法人等寄附金特別控除」の適用を受けることができます。こちらは、ふるさと納税ではないので確定申告の手続きが必要になります。「認定NPO法人等寄附金特別控除」の計算式は、以下より確認できます。
なお、認定NPO法人以外の被災地活動に対しての義援金は、寄附金控除の対象となりませんのでご注意ください。
④募金団体を通じた義援金
募金団体を通じて寄附をした場合、募金団体から最終的に地方自治体に拠出されるものであれば「特定寄附金」に該当し、「寄附金控除」の適用を受けることができます。「寄附金控除」の適用を受けるためには、寄附をした団体から義援金の使い道や控除の適用となる旨記載の「預り証」を発行してもらう必要があります。こちらも、ふるさと納税ではないので確定申告の手続きが必要です。
■控除を受けるために必要な手続きとは?
確定申告不要でワンストップ特例が利用できるケースであれば、寄附をした自治体から送られてくる「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」と、本人確認書類を送り返せば手続き完了となります。一方、確定申告が必要な場合は、寄附をした年度分の確定申告を行い、寄附をした自治体や団体から送られてくる「受領証」や「預り証」などの証明書を添付して、寄附金控除の手続きをする必要があります。
いかがでしたでしょうか?被災地のために寄附はしたいけれど何千円・何万円もできないよ!という方も、控除によって後で戻ってくるということであれば、気持ちよく寄附ができるかもしれませんね。普段、何気なく天引きされているご自身の税金の使い道を、被災地復興のために利用してもらえるよう、この機会に寄附金控除を利用してみてはいかがでしょうか?
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
  • この記事が参考になったら
    いいね! してね