Web通帳への切り替えはもはや常識!?FPが教える活用法とは

2018.08.29
パソコンやスマートフォンからいつでも、残高照会や振り込みなど様々なサービスが使えて便利なインターネットバンキング。忙しい現代人にとって、なくてはならないサービスです。そうなるとつい忘れてしまいがちなのが、自宅に置きっぱなしになっている通帳。今も通帳を持っている方は、こまめに記帳できていますか?今回は、Sodanを運営しているファイナンシャルプランナー(以下、FP)の平原直樹さんに、Web通帳の活用法についてお伺いしました。通帳からWeb通帳に切り替えを検討している方は必見です。
■Web通帳はメリットばかり!金融機関のサービスも充実
――通帳を持っていて、Web通帳への切り替えに興味を持っている方も多いと思うのですが、Web通帳とはどういうものか教えていただけますか?
Web通帳とは、従来の紙の通帳が手元にない状態で、銀行預金の取引明細をインターネットで閲覧できる仕組みです。今では、通帳を使っている方のほうが珍しいのではないかと思うくらい、Web通帳を使っている方が多いのではないでしょうか。ちなみにわが家は、Web通帳が始まった20年ぐらい前から通帳を使っていません。
――Web通帳のメリットはどこにあると思いますか?
第一に、Web通帳に切り替えると、金融機関がサービスを提供してくれることが大きなメリットだと思います。金融機関としては、通帳を発行するほうがいろいろと手間やコストがかかるので、Web通帳のユーザー向けには振込手数料やATMの時間外引き落とし手数料を無料にするなど、様々なサービスを提供しています。
次に、記帳する手間を省けるというのもメリットです。記帳するのもみなさんの貴重な時間なので、その時間を削減できるのも大きいのではないでしょうか。また、個人事業主のように確定申告をご自身でしている方は、1年分の取引明細が必要になると思います。しかし、普通預金の通帳の場合、一定の未記入期間が過ぎるとその間の取引明細を「おまとめ記入」されてしまいます。明細が欲しい場合は、窓口で取引明細を請求して、郵送してもらわなければならないため時間も手間もかかってしまいます。
――逆に、Web通帳にするデメリットはありますか?
どうしても紙の通帳で管理したいという方でなければ、Web通帳のデメリットはないと思います。今手元に通帳があるけれど記帳していないという方や、振込手数料などのサービスにメリットを感じる方は、Web通帳のほうが向いているかもしれません。
一般的に、Web通帳は取引明細の閲覧期間が決まっています。私の場合は、過去2年分の取引明細が見られます。どうしても5年前、10年前の取引明細が必要だという方にはデメリットになるかもしれませんが、取引明細を保管しておけば、通帳の役割を十分に補えるでしょう。
■口座の取引履歴、保存期間やチェックするタイミングは?
――Web通帳の場合、過去の取引履歴はいつまで保管していれば良いですか?
特に決まりはありませんが、1年分を目安にするのが良いでしょう。去年と比べて自分の資産がどう増えているのか、減っているのかは、将来のライフプランニングのためにも把握しておくべきです。資産運用をしていない方は、銀行の預金残高の増減で資産を管理していると思いますので、去年と比べて増えているのか減っているのかを年単位でチェックしましょう。
Web通帳は、取引明細をCSV形式のデータでダウンロードできたり、印刷をしておくことができます。2年以上取っておきたい場合は、どちらかの方法で保存しておきましょう。
――紙の通帳で資金管理している方が今後Web通帳に切り替える場合、なにか気をつけたほうが良いことはありますか?
たとえば、過去にアルバイト先で指定された銀行口座を開設したけれど今は使っていない、といった口座があれば、その存在を忘れないようにしましょう。使っていない口座は、解約をしてお金を移したほうが良いと思います。私も、昔作ったけれど今は使っていない口座を解約し、2つに集約しています。1つは通常のお給料の入出金の銀行、もう1つはネットバンクです。ネットバンクのほうで資産運用をしたり、住宅ローンもその口座で借りています。
また、紙の通帳を破棄する場合は、そのままゴミ箱にポイッと捨てるのはやはり危険です。通帳を盗られたからといっても実害はありませんが、セキュリティ上の心配もあるので、シュレッダーで裁断してから捨てるようにしましょう。特に、「届出印」が表示されているタイプの通帳を捨てる際は気をつけてください。
■FPが実践する、Web通帳の管理方法とは?
――平原さんがWeb通帳にしてお得だなと思うことはなんですか?
一番は、振込手数料、時間外引き落とし手数料がかからないことです。「手数料がかかるから18時までにお金をおろさなきゃ」と、手数料を気にして生活している方でしたら、Web通帳に切り替えるメリットは大きいでしょうね。Web通帳に切り替えてから紙の通帳に戻すこともできますので、迷っている方は一度Web通帳を試すことをおすすめします。
――Web通帳はどのように使っていますか?
1ヵ月に1回程度、残高の確認のために使っています。私は出張が多いので、出張の立て替えをした際は、カードの引き落としと会社からの振り込みにタイムラグがあるので、引き落とし金額が大きい時は念のため確認しています。
また、買い物の際にクレジットカードを使っているので、何にいくら使ったかはカード明細を見て把握しています。銀行口座の取引明細では、クレジットカードの合算額が記載されるだけなので、取引履歴を取っておいても何に使ったかわからないですよね。ちなみに、クレジットカードの明細もペーパーレスにしているので、Web上での確認で完結させています。
その方のライフスタイルにもよりますが、すべて現金決済だとしても、通帳では何に使ったかはわからないですよね。つまり、通帳は残高管理以外にはあまり役に立たないのかもしれません。何に使ったかを家計簿代わりに管理するには、現金よりカードのほうが向いていると思います。
――Web通帳を管理する際の注意点はありますか?
大切なのは、たった1つだけ。パスワードを忘れないようにするということです。残高は、わざわざログインしなくても、現金を引き出すときに見られるので、パスワードを忘れてしまう方が意外と多いのです。また、パスワードをこまめに変えたほうが安全だと言われますが、他人に盗まれるより自分が忘れてしまうリスクが大きいので、僕はあまり変えない派です。数回間違えるとロックがかかってしまうこともあるので、気をつけないといけないですね。
――平原さんのお話を伺って、通帳という言葉自体が、もはやなくなりつつあることを感じました。
紙の通帳は金融機関がサービスで発行しているものなので、今は無料で使えていますが、将来的には利用料がかかる可能性もあります。むしろ、そのうち通帳そのものがなくなるのではと私は思っています。実際に私も、自分の身の回りに通帳がなくて困ったことも必要性にかられたこともありません。Web通帳は、インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも残高や取引明細をチェックできるので、とにかく便利です。インターネットバンキングの機能も使いやすくなっているので、この機会に、手元に紙の通帳が必要かどうか?を見直してみてはいかがでしょうか。
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