子どもに車を買ってあげたら贈与税の対象?

2018.04.12
「免許を取得したお祝いに」「就職で地方から都内へ上京するから」「結婚祝いとして」など、親御さまからお子さまへ車を購入してあげる機会ってありますよね。車は立派な資産の一つですが、このような場合も贈与税の対象になるのか?ファイナンシャルプランナーの平原直樹(所属:ブロードマインド株式会社)が解説いたします。
■子どもに車をプレゼント!贈与税の支払い対象になるの?
意味合い的には、車を買ってあげる=車を贈与することですので、贈与税の支払い対象となるはずですよね。しかし、下記の条件に該当すれば、贈与税の対象外となるようです。
夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの
ここでいう生活費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいい、また、教育費とは、学費や教材費、文具費などをいいます。
なお、贈与税がかからない財産は、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られます。したがって、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には贈与税がかかることになります。
(出典:NO.4405 贈与税がかからない場合/国税庁
つまり、車が「通常の日常生活に必要な費用」とみなされる場合は、贈与税の非課税対象となる可能性があるわけですね。
■日常生活に必要とみなされるケースとは?
それでは、日常生活において車が必要とみなされるケースとは、どのような状況のことなのでしょうか?
どうやら、居住地が1つの基準になる可能性がありそうです。公共の交通機関が乏しい地方などでは、車を一人一台所有しているのが当然ということもありますよね。こんな場合は、車が日常生活に必要なケースに該当するのではないでしょうか。一方、都市部にお住まいの場合など、周りの家々でも車を持っている家庭が少なかったりする場合は、車を日常生活に必要なものというのは難しそうですね。このように、居住地によって日常生活に必要か否かはある程度判断がつくかと思います。
ただし、車社会の地域であれば何でもOKかというと、そこは注意が必要です。日常生活において必要なのと嗜好品とでは異なりますよね。よって、高級車を新車で買ってもらった場合などは、日常生活に必要なものとして判断されない恐れがあります。一方、お身体が不自由な方などは、都市部にお住まいであっても車が必要と判断される可能性もあるようです。
結局のところ、車を買ってあげた場合に贈与税の対象になるか否かの判断は難しいということですね。ご自身の場合はどうなるのか心配な方は、ぜひお近くの税務署などに確認してみると良いでしょう。
■絶対に贈与税がかからないようにするには……?
せっかく買ってもらったのに、贈与税がかかってしまうことだけは避けたいですよね。では、贈与税がかからないようにする方法はあるのでしょうか?
答えは、Yes。前述の「生活に必要か否か」とは別の観点で、贈与税の非課税枠を上手く使うことで実現することができます。代表的な方法として、以下の2通りがあります。
【1.贈与税の非課税金額(110万円)以内で現金の贈与を受ける】
そもそも110万円/年までの贈与であれば、贈与税の課税対象から外れます。これを利用し、年をまたいで110万円ずつ贈与を受ければ計220万円となりますので、ある程度好きな車も選べるかもしれませんね。
【2.110万円以下の車を買ってもらう(中古車など)】
現金ではなく車自体を買ってもらうにしても、そもそもの価格が110万円以下であれば贈与税の課税対象となりません。そのため、中古車などで110万円以下のものを選ぶというのも1つの手ですね。
では、親が普段使っている車を譲ってもらう場合はどうでしょうか?
この場合も、対象の車の資産価値が110万円以下であれば贈与税の対象外となるようです。ただし、高級車の場合などは、中古の状態であっても資産価値が110万円を超えるケースも珍しくありませんので注意が必要です。税金関連はなかなか判断が難しいことも珍しくありませんので、この場合は課税対象になるのか?の判断については、税理士や税務署に確認してみてくださいね。
ブロードマインド株式会社
執筆者:平原 直樹
財産形成や退職金運用といったお金の殖やし方を多くの方に伝えるべく、日本全国で年間100件を超えるセミナーを開催。最近では、高齢者の財産管理手法として、家族信託を広めるべく活動中。

■保有資格
・IFA(証券外務員一種)
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士
・家族信託コーディネーター
・旅行業務取扱主任者

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン、相続、家族信託

■実績
マネーセミナー:年間100回以上開催
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