結婚前にパートナーとお金について確認しておきたい5つのこと

2018.12.12 (更新日:2018.12.12)
結婚を控えてハッピーな気持ちの中、しっかりと考えておかなければならないのがお金の問題。「パートナーの貯金額までは知らなくて・・・」など、さまざまな点でお悩みの女性も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ファイナンシャルプランナー(以下、FP)の今西舞香さんに、結婚前にパートナーとお金について確認しておきたい5つのことを教えていただきました。結婚後に安心して生活していくためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
1.お金の価値観
2.口座の管理
3.子どもの教育費
4.家の購入資金
5.親の介護費
■1.お金の価値観
――結婚を控えるパートナーとのお金の価値観で、確認しておくべきポイントはありますか?
共働きカップルの場合、財布は別々というケースも多いかと思います。そのため、お金の使い方などの価値観をすり合わせるよりも、どれだけ貯金ができているかを把握することから始めることをおすすめします。というのも、現時点での貯金額が分かっていないと、今後どれだけ貯金をしていくべきかという計画も立てられないからです。
その後に、お金の使い方を話し合うと良いと思います。私も最近結婚したのですが、「毎月このくらい貯金しよう」という目標を立てて、残りのお金は使い過ぎに注意しながらバランスをとるようにしています。いきなり趣味や食費を我慢するのはつらいですが、貯金という目標があれば節約も頑張れると思いますよ。
――結婚前はお金の話をしづらいという方が多いと思いますが、どのように話を切り出すのがおすすめですか?
たしかに、結婚前から貯金や給料について細かく聞くのは難しいですよね。私も実際そうでした(笑)。ですから、「今後は老後も働かないとお金が足りなくなるらしいよ」といった話の流れから、「そういえば貯金ってどのくらいしている?」といったようにお金の話を切り出すと良いかもしれません。よくニュースでも年金の話が出ているので、そこに乗っかることで話のきっかけをつかんでみてはいかがでしょうか。
婚約が決まった後や入籍した後など、結婚資金や新婚旅行にまとまったお金がかかってくるはずなので、貯金でまかなえるお金の話から、どうやって残りのお金を貯めていくか相談してみるのがおすすめです。教育資金や老後のお金など、先の話をしてしまうとピンと来ない男性も多いと思いますので、目先で必要になる大きなお金の話から始めてみましょう。
――お互いの両親のお金の価値観を確認する必要はあるのでしょうか?
親世代と今とでは、銀行の金利などといったお金をとりまく環境が大きく異なります。住宅ローンの金利も昔はかなり高かったので、頭金は多く入れておくべきという考えでした。今ではかなり金利が下がっているので、頭金を入れすぎて手元のお金がなくなってしまうほうがリスクになります。そのため、親にアドバイスをもらうこともあるかと思いますが、今の時代に沿って正しく判断するべきだと思います。
また、親世代が実際にもらう年金と、新婚世代が将来もらう年金は大幅に変わってくることが予測されます。今は年金で十分生活できているように見えても、自分たちはどうなるか分からないので、しっかりと対策をしておいたほうが良いでしょう。現時点でも、年金だけでは足りていない親に仕送りをしているという50代くらいの方が増えています。特に自営業の方は、年金だけでは足りないというケースが多いようです。そういう方にはご自身の老後は自立できるように、お金を貯めていくためのアドバイスをしています。
■2.口座の管理
――共働き夫婦の場合、口座は別に持っておくべきでしょうか?
正解はないのですが、私は「何のために貯めているお金か」が分かると貯金しやすくなると考えています。たとえば、生活費の口座から余ったお金を貯金に回すとすると、どれだけ生活費として使って良いかが分からず、うっかり使いすぎてしまうこともあると思うんです。ですから、口座は一緒に持つようにして、一つは生活費用の口座、もう一つは貯金用の口座という風に切り分けることを個人的にはおすすめしています。そして、貯金用の口座には毎月貯める金額を自動的に振り込むようにすることで、確実に貯金していくことができるようになります。
夫婦の口座が分かれていても、貯金用の共通の口座は別に一つ持っておくと良いでしょう。専用の口座さえあれば貯金しやすくなりますし、現時点での貯金額も一目瞭然になります。お互いが自分の口座で管理していると、何となく貯金額が言いづらいということもありますからね。
――貯金用口座を作るのは分かりやすいですね。生活費や子どもの教育費は、夫婦でどのように分担していくのがおすすめでしょうか?
たとえば、教育資金のために何年後までにいくら貯めようといった目的が決まっていれば、どちらがどのように分担することになってもあまり問題はありません。先ほど申し上げた通り、貯金用口座に自動的にお金を移すようにすれば良いだけです。
ただ、それぞれが貯金用口座に預けるのは面倒くさいという方も多いので、そのような場合は旦那さんの口座から家賃や保険、生活費など毎月出てくる出費を引き落とし、足りない部分と貯金分を奥さんの口座から出すというのもありだと思います。最近は、このように分担されているご夫婦も増えています。ですが、どのようにするかは本当に正解がないので、夫婦にとって管理しやすい方法を選択されるのが良いでしょう。
■3.子どもの教育費
――子どもの教育費はどのくらい必要になるものなのでしょうか?
幼稚園から大学まで、1人あたり1,200万円程度必要になります。公立の学校か私立の学校かなどによっても大きく変わるのですが、平均ではこのくらいですね。ちなみに、この金額に塾や習い事のお金は入っていません。
小学校、中学校までは公立の学校に進学される方が多いので、その期間はそこまでお金の負担は大きくないのですが、私立に進学するとそこからかなりお金が必要になります。大学も国公立か私立か、文系か理系かでもかかるお金は変わってきます。
――そんなにかかるものなんですか・・・たとえば2歳差の兄弟ができた場合、同時期に2,400万円以上のお金が必要になるんですね。
そうなのですが、一度に2,400万円が必要になるのではなく、年齢を重ねるとともに徐々にお金がかかってくるイメージになります。公立の小学校の学費は1人あたり年間30万円程度になるので、2人子どもがいたとしても年間約60万円です。共働き夫婦でしたら、収入からでもまかなえる金額ではないでしょうか。中学も公立に進学される方が多いので、そこまではなんとか収入でやっていけるという方が多いです。
そして、高校から私立に進学した場合、年間約100万円と一気にかかるお金が増えてしまいます。そうなると、毎年できていた貯金が一切できなくなる可能性が高まります。高校までは貯金に手を付けることがなかったとしても、今度は大学で年間100万円以上のお金が必要になり、そこで貯金を切り崩さざるを得なくなるというケースは多く見られます。
そのため、大学の資金をいかに貯めていくかが重要になります。中学や高校で貯金がしづらくなったとしても、お金のかからない小学校のうちにある程度貯金できていたら、大学進学時にも安心感があるでしょう。一気に何千万円と貯めなければならないというのではなく、大学などでお金を使うタイミングまでにコツコツ貯めておくことが大切です。
――計画的に貯めておかないと大変なことになってしまいそうですね・・・。
子どもが高校くらいになってから「教育費って意外とお金がかかるのね」と相談に来られる方が多いのですが、その時点だとすでに貯金がほとんどできない状態であるケースが大半です。受験に向けて、塾代なども別途必要になってきますので。奥さんが専業主婦の場合は正社員やパートになって収入を増やしましょうとアドバイスするのですが、共働きで収入アップにも限界がある場合は、新しく貯金を増やしていくことは非常に難しいです。そうなると、奨学金などのアドバイスに切り替えていかざるを得なくなります。なので、公立の学校に通う小学校や中学校の間にある程度見通しを立てて、毎年の貯金額を決めておくことをおすすめします。
――子どもの教育費を貯めるために何をすべきでしょうか?
強制貯蓄が一番分かりやすいと思います。教育資金はかかる年数が決まっているので、いつまでにこれだけのお金を貯めていくと決めたら、できる限り利率が良いところにお金を預けてみてはいかがでしょうか。預け先としては、定期預金や学資保険があげられます。ものすごく増えるというわけではありませんが、生活費としては使わないお金になるので、このようなものを利用していくと良いでしょう。ただデメリットもありますので、FPに相談していただき、無理のない金額で始めてもらうと良いかと思います。
■4.家の購入資金
――家を購入する際は、どのくらいお金が必要になりますか?
場所や物件などによってトータルでかかる金額は全く異なるので一概には言えませんが、初期費用に関しては物件価格の10%程度を準備しておく必要があります。これには、引っ越し費用や火災・地震保険、不動産会社への仲介料などが含まれます。今は金利が低いので頭金ゼロでも家を購入できますが、心構えとして、この程度の金額は自己資金で準備しておくことをおすすめします。
――家の購入に向けてお金を貯めるために、何をすべきでしょうか?
初期費用に関しては、3~5年後に必要になるというケースが多いので、手元に手堅く貯めていくのが良いと思います。住宅ローン減税で最初の10年間は団体信用生命保険が控除されるので、無理に繰り上げ返済すると損してしまう可能性があります。10年間は繰り上げ返済しない予定で、その後の返済資金を貯めたいという場合は、10年間の猶予があるので運用をおすすめします。固定金利で返済金額が上がる心配のない方は、計画的にもっと長い期間運用するのも良いと思います。住宅の金利と運用の金利どちらが高くなるのかを比較して、運用の金利のほうが高くなるのであれば繰り上げ返済するのではなく運用に回すという考え方もできるでしょう。家の購入資金は、住宅ローンを組む際にどのように返済していくかをしっかり考えることが重要になります。FPに相談していただければ、一人ひとりの状況に適したお金の貯め方をアドバイスいたします。
■5.親の介護費
――お互いの親の老後に備えて考慮しておくべきお金の問題はありますか?
介護はどのタイミングで始まり、いつ終わるのかが分からないものです。平均だと5年はかかるというデータがでていますが、老人ホームに入らなければならない程度とデイサービスで対応できる程度ではかかるお金も変わってきます。それほど介護費がかからなければトータル約500万円、老人ホームに入居するなど介護費がかかる場合はトータル約1,000万円を見込んでおくと良いでしょう。ご両親が介護にかかるお金に困っているようでしたら、お子さまやそのご兄弟で支えあうことになります。しかし、一番は自分自身の老後資金です。親の介護で自分の老後資金を使い果たしてしまうと、自分たちが非常に苦労してしまうことになるので、あるに越したことはないですが無理しすぎるのもいかがなものかと思います。最近では、家を担保にして老人ホームに入れるサービスもあるので、その辺をうまく利用していくのも良いかもしれません。
――ありがとうございます。考えることがたくさんあるなと感じました。
そうですね。結婚前や新婚の頃は仕事や家事・育児で忙しい場合が多く、これだけのことをきちんと考えるのは難しいかと思います。そのような時は、ぜひ私たちFPに相談してください。お金に関する悩みや不安を解消し、安心して生活いただけるようお手伝いさせていただきます。
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