【FPが解説!】なぜ自転車保険に加入する必要があるの?

2018.06.29 (更新日:2018.06.29)
2015年の兵庫県を皮切りに、多くの地方自治体で自転車保険の加入義務化に向けた動きが進んでいます。実際に、2018年4月には京都府、埼玉県でも自転車保険への加入義務化が始まりました。では、なぜ今自転車保険の加入が求められているのでしょうか?今回は、FPが自転車保険の必要性について解説したいと思います。
■なぜ自転車保険に加入する必要があるの?
自動車やバイクに乗る際には、法律で「自賠責保険」に加入することが義務付けられています。これは、自動車事故に遭って死亡・後遺障害となってしまった被害者が、しっかりと賠償保障を受けられるようにするためです。
一方、自転車は道路交通法では「軽車両」の扱いとなりますが、自動車やバイクのような法律はありません。しかし現実には、自転車事故による賠償請求金額として、数千万円単位の賠償金が発生した例が数多くあることをご存知でしょうか?
【主な高額賠償事故例】
賠償額判決事故の概要
約4,700万円2014年
(東京地裁)
女性は頭部を強打し、5日後に死亡した。
約9,500万円2013年
(神戸地裁)
小学生が自転車で坂を下っている際に歩行中の女性と衝突。女性は寝たきりの状態となった。
約9,300万円2008年
(東京地裁)
男子高校生が車道を横断し、対向車線の自転車の男性を衝突。男性には後遺症が残った。
当然、自転車に乗るときは事故が起きないように注意するべきですが、事故はいつどこで起こるかわかりませんよね。自転車事故の加害者になって高額賠償となった場合、自転車保険に加入していなかったために一生をかけて被害者に償っていく又は自己破産に陥ってしまうことも少なくありません。
そして、加害者が損害賠償を支払いきれなかった際に一番困るのは、事故の被害者です。そのため、自動車事故と同様に、各自治体では被害者救済のために自転車保険の加入を義務化しているのです。道路交通法上では、2013年に自転車の左側通行が定められ、罰則も設けられるようになりました。今後、各自治体による自転車保険の加入義務化が広まれば、法律上でも義務化される可能性があると考えられます。
■自転車保険ってどんな商品なの?
では、自転車保険とはどのような商品なのでしょうか?
自転車保険には、大きく2つの補償があります。1つ目は、自身が加害者になった時の相手方への賠償の補償です。前述のように、自転車事故で人を死傷させてしまった時には、自動車事故と同様に非常に高額な賠償責任が発生します。このような賠償費用を保険会社に補償してもらえるというわけですね。
「日常生活賠償保障」や「個人賠償責任補償」などとも呼ばれる内容で、自転車に乗っている時以外にも、日常生活のなかで偶然の事故により他人を死傷させてしまったり、他人の物を壊してしまい法律上の損害賠償の責任が発生した際にも補償してもらえます。基本的には1億円までの補償ですが、なかには2億円、3億円と保障が手厚い保険会社もあるようです。
そして2つ目は、ご自身の負傷に備える補償です。自転車事故に遭った際は、相手側もそうですが、当然ご自身の負傷も心配になりますよね。基本的には、自転車などの交通事故で死亡・後遺障害・入院・手術をした際に、それぞれ給付金を受け取れるといった内容になっております。補償金額は、死亡保険金で100~500万円程度、入院給付金で3,000~5,000円/日程度です。
ただし、自身の負傷に備えるための補償という意味では、他の生命保険や医療保険などに加入してればそちらの保険からも保険金・給付金が出るため、自転車事故だけに特化する必要はないでしょう。
■自転車保険の加入時の注意点とは?
自転車保険は、自動車保険や火災保険のように「損害保険」の分野になります。インターネットで簡単に加入することができ、掛け金も月額300円程度で手軽にかけることができます。商品は損害保険会社だけでなく、携帯電話会社やコンビニ、クレジットカード会社など、さまざまなところが出しています。
ただし、これから自転車保険に加入しようという方は、まずご自身がご加入中の保険を確認することをお忘れなく!というのも、必要な補償がすでにご加入中の保険でカバーできている可能性があるからです。
「賠償補償」に関しては、自動車保険や火災保険に「個人賠償責任保険」「日常生活賠償特約」という特約があれば、その特約から自転車事故による賠償に関してもカバーでき、対象範囲はご家族全員です。また、自身の負傷に対しては、前述のように医療保険や生命保険でしっかり備えられていれば、あえて自転車事故の時にのみ上乗せする必要はありません。
保険は、保険の種類に関わらず、無駄なく効率的にかけることが重要です。もしご加入中の保険内容がよくわからない、自転車保険に追加で加入する必要があるの?と心配な方は、Sodan[ソダン]のファイナンシャルプランナーにご相談くださいね。
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
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