医療保険やがん保険の「先進医療特約」ってどんなもの?

2019.01.04 (更新日:2019.01.04)
健康保険が適用されない先進医療。最近では、保険会社のCMやテレビ番組などで取り上げられる機会が増え、多くの人に周知されるようになってきました。ちょっとした病気やケガに備えるのであれば貯金でカバーできるという人も、先進医療のために医療保険を検討するケースが増えているようです。今回は、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が、先進医療に備える「先進医療特約」について解説いたします。
■そもそも先進医療とは?
普段私たちが病気やケガで治療を受ける際には、病院に健康保険証を提示することで、かかった治療費の3割が自己負担となり、残りの7割は加入先の健康保険組合が支払うことになります。これは、公的医療保険が適用される、いわゆる「保険診療」であるためです。一方、公的医療保険が適用されず、全額自己負担となる治療のことを「自由診療」といいます。自由診療による治療の中で効果が認められ、多くの医療機関で適用されるようになり、厚生労働省が認めれば公的医療保険が適用されることになります。
本来は保険診療で済むにも関わらず、不当な自由診療によって患者の負担が拡大してしまわないよう、また安全性・有効性が認められていない特殊な医療が実施されてしまうのを防ぐために、保険診療と自由診療を併用する「混合診療」は基本的には禁止されております。そのため、原則としてこれらの治療を同時に受けた場合は、保険診療分も含め自己負担となります。
しかし、自由診療の中でも一定の安全性・有効性が認められ、将来的に保険診療に導入できる可能性がある治療に関しては、厚生労働省が「先進医療」として保険診療との併用を認めています。先進医療と認められた治療を受ける場合、保険診療部分に関しては自己負担が3割で済み、高額療養費制度の対象にもなります。
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■先進医療の治療内容と費用の一例
厚生労働省によると、先進医療に定義されている治療には「未承認、適応外の医薬品、医療機器の使用を伴わない医療技術」28種類の「先進医療A」と、「未承認、適応外の医薬品、医療機器の使用を伴う医療技術」66種類の「先進医療B」の計94種類の技術があります。治療内容によって受けられる医療機関が決まっており、なかには全国でごく少数の機関しか受けることのできない治療もあります。
さて、気になる費用はどれくらいなのでしょうか?
有名な先進医療としては、がん治療のための陽子線治療や重粒子線治療などがありますが、これらは200万円~300万円程度の治療費がかかります。ただし、このように数百万円かかるものは一部で、他には下記のような治療があります。
・多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(白内障治療/費用約55万円)
・家族性アルツハイマー病の遺伝子診断(若年性アルツハイマー病/費用約3万円)
・歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法(歯周炎による重度垂直性骨欠損/約6.5万円)
・高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術(子宮腺筋症/約30万円)
このように、治療内容によってさまざまですが、すべて自己負担であると思うと決して安い金額ではありませんよね。さて、医療保険やがん保険には「先進医療特約」をつけることもできますが、いったいどのような保障内容になっているのでしょうか?次で確認したいと思います。
■先進医療特約ってどんな保障内容なの?
一般的な医療保険の保障は、入院1日につき5,000円~1万円、手術時には手術内容や入院の有無によって5万円・10万円・20万円などと、あらかじめ決められた金額が給付金として支払われます。
しかし先進医療特約の保障は、「先進医療としてかかった技術料」となっており、技術料のかかった費用分だけ給付される「実額給付」となります。というのも、前述の通り先進医療の費用は数万円のものから数百万円のものまであるため、一律いくらの給付ということをあらかじめ設定することができないからです。当然、先進医療の内容も厚生労働省の見直しによって変更される可能性があるため、保険加入時は先進医療と認められていたとしても、数年経って先進医療から外れた場合は保障を受けることができません。
保険会社によっては、かかった治療費以外にも、「先進医療一時金」として給付が受けられるところもあります。これは、先進医療の治療を受けられる医療機関が遠方なケースに備えて、渡航費や宿泊費などに充てられるように設計されているというわけです。
■先進医療特約をつけるうえで考えておくべきこととは?
基本的には、医療保険やがん保険などと同じように、医師の診断書や治療にかかった領収書を保険会社へ提出することで給付金が下ります。よって、まずはご自身で医療費を先払いしなければなりません。後から返ってくるとわかっていても、数十万円、数百万円の立替となるとすぐに準備するのは難しいですよね。
しかし、保険会社によっては事前に請求することで、保険会社から医療機関へ先進医療の費用を直接支払ってもらえるところも存在します。また最近では、銀行などでも先進医療のためのローン等を借りることもできるようです。ただし、この場合は当然ローンに金利が発生してしまうため、先進医療を受けることになった時に立替が難しいという方は特に、「先進医療直接支払制度」の付帯されている保険会社の医療保険・がん保険でカバーすることをおすすめいたします。
いかがでしたでしょうか?保険選びの際は、保険料で比較することはもちろん大切ですが、ご自身にとって必要な保障がついているかどうか?もきちんと考える必要があります。保険の加入を検討される際は、どのような事態に備えておきたいのか?をしっかりと考え、複数の保険会社を比較したうえで自分に合った保険を選ぶようにしましょうね。
とはいえ、「複数の保険会社を比較するのは大変・・・」という方もいらっしゃるでしょう。そんな方は、Sodan[ソダン]を運営しているブロードマインド(株)のファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか?さまざまな保険商品の中から、あなたに合った保険選びのお手伝いをさせていただきます。
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ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
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