離婚するにあたって……加入中の生命保険はどうすれば良いの?

2018.04.13
3組に1組の夫婦が離婚するといわれている昨今。実際に、あなたの周りにも価値観や生活感の違いから離婚された方がいるのではないでしょうか。もはや、他人事ではないのかもしれませんね……。そんな今回は、結婚直後に生命保険に加入した夫婦が離婚した場合、どのような手続きをしたら良いのか?確認していきたいと思います。
■離婚したら……加入中の生命保険はどうすれば良いの?
生命保険を契約する際には、申込書の記入や健康状態の告知など、さまざまな手続きが必要となりますよね。それと同様に、契約後もさまざまな手続きが発生します。たとえば、給付金や保険金を受け取る際には給付金・保険金請求の手続き、契約後に引っ越しをした際には住所変更手続き、契約後に保険金の受取人の変更があった際には受取人変更の手続きといった具合ですね。
では、離婚をした場合も何か手続きが必要になるのでしょうか?
答えは、Yes。当然ですが、状況に応じた契約情報の変更が必要となります。まず、一番重要な手続きが「名義変更手続き」です。生命保険の契約時には、主に①契約者、②被保険者、③受取人の三項目に名前を記入する必要があります。このうち、②被保険者の欄に関しては変更不可能な箇所となりますが、①契約者と③受取人のいずれかに配偶者の名前が入っている場合は名義変更の手続きが必要ですのでご注意ください。こちらに関しては、次で詳しくみていきたいと思います。
また、ご夫婦のうちどちらかが引っ越しをされた場合は、「住所変更の手続き」も必要となります。
■名義変更手続きのタイミングは、離婚する前or離婚した後?
住所変更手続きに関しては、引っ越し先が決まった時点でも引っ越した後でも問題ありませんが、名義変更手続きに関しては、正式に離婚届を提出する前に変更されることをおすすめします。というのも、生命保険の契約においては「契約者や受取人の変更」=「保険契約の権利の譲渡」を意味しますので、離婚後になってしまうと手続きに非常に手間がかかってしまったり、トラブルの原因になりかねないのです。
「契約者=配偶者」と「受取人=配偶者」とでは手続きが異なるので、以下でそれぞれみていきましょう。
1.契約者が配偶者の場合
契約者は配偶者だけれど被保険者がご自身の場合、ご自身にかけられている保険のため自分の保険契約だと思いがちですが、正式には契約者である配偶者の契約となります。特に、積立タイプの終身保険や養老保険などは、途中で解約した場合は返戻金があることが多いため、離婚の際の財産分与の対象となります。
そのため、離婚を機に解約する場合は、その時点での解約返戻金をもとに資産を分割しますが、解約せずにそのまま継続する場合は、契約者をご自身へ変更する必要があります。その際、契約者の変更は契約者である配偶者でなければできないため、離婚後に連絡を取り合って変更してもらうよりは、離婚手続きと同時に手続きを進め、事前に変更されておくほうが良いかと思います。
2.受取人が配偶者の場合
一方、受取人が配偶者の場合、ご自身に万が一のことがあった際は受取人である配偶者の財産となってしまいます。事故はいつ・どこで起きるかわかりませんので、ご自身に万が一のことがあった際にしっかりと親族へ保険金を残せるよう、手続き漏れのないようにしてくださいね。
■もしも、名義変更手続きを忘れてしまったら……?
そうはいっても、離婚時は何かとバタバタしているため、さまざまなことをつい忘れてしまいがちになりますよね。では、もしも生命保険の名義変更を忘れてそのままにしていた場合、どのようなことが起こるのでしょうか?
1.生命保険料控除が受けられない
契約者を変更していない場合はもちろんのこと、受取人を変更していない場合にも、年末調整や確定申告などで利用できる「生命保険料控除」を受けることができません。なぜかと言うと、生命保険料控除を受けるための要件として、「保険金等の受取人の全てをその保険料等の払込みをする方又はその配偶者その他の親族とするもの」と定められているからです。
(出典元:NO.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等/国税庁)
そのため、ご自身が契約者で受取人が元配偶者であった場合、受取人を変更するまでの期間は受取人が親族ではないため、生命保険料控除を受けることができません。控除申請の欄に受取人名を記載しなければならないのも、こうした理由があるからというわけですね。
2.万が一の時に遺族が保険金を受け取れない
生命保険は、被保険者が死亡した際には「死亡保険金受取人固有の財産」となります。そのため、受取人でなければ保険会社から保険金を受け取ることができませんし、その受取人がすでに死亡している場合は、受取人の相続人(子どもや新たな配偶者など)が保険金を受け取る権利があります。つまり、ご自身の親族がいるにも関わらず、保険金は元配偶者あるいはその相続人のものとなり、トラブルの原因になり兼ねますので早めに手続きをしておきましょうね。
いかがでしたでしょうか?離婚の際だけでなく、契約形態や受取人の設定は後々トラブルにつながる可能性も少なくないので、現在の保険内容に不満がない方もいま一度契約形態などを確認してみることをおすすめします。
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
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