変動金利で住宅ローンを組んで10年。借り換えるなら10年固定がおすすめ!?

2018.10.12
変動金利で住宅ローンを組んで10年。そろそろ住宅ローン減税の適用が終わるこのタイミングで、金利の低い固定金利への借り換えを検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、ファイナンシャルプランナーの平原 直樹(所属:ブロードマインド株式会社)が住宅ローンの変動金利から固定金利への借り換えについて解説いたします。
■変動金利で組んだ住宅ローンは借り換えるべき?
10年ほど前に住宅を購入し、当初から変動金利で住宅ローンを組んでいる方が意識しておくべきことといえば、「住宅ローンの借り換え」です。具体的には、変動金利から固定金利への借り換えを検討してみてください。というのも、マイナス金利の影響で住宅ローンの金利は下がっていると言われているものの、実際のところ変動金利の基準金利(店頭金利)はほとんど変わっていないという背景があるからです。
よく0.5%程度の非常に低い金利を耳にしますが、実際のところ、現在の変動金利は2.475%程度です。なぜ前述のように1%を下回る金利のほうが浸透しているのかというと、私たちが日頃耳にしている金利は優遇金利といって、金融機関が値引きをしてくれている状態にあるからです。つまり現在の変動金利は、定価は変わっていないけれど、セールの割引幅が大きくなっている状態と考えるとイメージしやすいかもしれません。
では、なぜ固定金利への借り換えをおすすめするのかというと、金利水準で考えると固定金利のほうがより下がっているからです。そもそも変動金利と固定金利とを比較すると、固定金利のほうが金利水準は高くなっていますので、優遇できる(割引できる)幅も固定金利のほうが大きいというわけですね。結果、かつてと比較して、固定金利と変動金利との差が減ってきています。そのため、優遇幅の低いかつての変動金利で借りている方にとって、今後の金利上昇を踏まえて、現在の金利水準で固定金利へ借り換えることは非常に効率的な選択といえるのです。
■固定金利のなかでも「10年固定」を選ぶと良いの?
一口に固定金利と言っても、全期間固定のものもあれば、5年や10年など一定期間のみ固定のものもあります。そして、変動金利から固定金利への借り換えを検討されている場合、10年固定を選択されることをおすすめいたします。
10年固定金利型というのは、当初10年間が固定金利となり、以降は変動金利に切り換わるローンのことです。途中から変動金利になってしまうので、一見すると中途半端な金利に思えますが、住宅購入をしてからすでに10年程度経過している方にとっては非常に魅力的な商品といえます。
固定金利の場合、金利の動きに関わらず一定金額で返済していけるため、固定期間が長いほど安心感は強いですよね。その一方で、固定期間が長くなるほど金利は高くなります。固定金利を採用する場合、この固定期間と金利水準とのバランスがとても重要です。そして10年固定金利型は、住宅購入から10年ほど経過している方にとっては、固定期間と金利のバランスが良いといえます。
たとえば、某ネット銀行の2018年7月の住宅ローン金利を見てみましょう。変動金利は、0.457%と非常に低い金利です。固定期間が2年の場合0.8%台であるのに対して、10年まで伸ばしても1%を割っています。一方、15年まで伸ばすと、一気に0.3%以上金利が上がっています。
では、なぜすでに住宅を購入してから10年経過している方にとって、10年固定金利型への借り換えはおすすめなのでしょうか?
前述でもお伝えしましたが、金利水準だけで比較すると、10年固定金利型の1%を割り込む金利は現在の借入金利よりも低くなる可能性があります。この場合、この先10年間は固定金利であるという安心感を手に入れつつ、毎月の返済額を下げることにもなりますよね。
とはいえ、固定期間の10年が経過した後は変動金利が適用されることになります。つまり、金利変動によって返済額が上昇するリスクがあるというわけです。では、固定期間満了後についてはどのように考えれば良いのでしょうか?
たとえば、新規で住宅購入する方が返済期間35年で住宅ローンを組んだ場合を考えてみましょう。当然ですが、10年後の残期間は25年になります。さて、当初の返済期間はそのままに、そのタイミングで10年固定金利型の住宅ローンに借り換えをしたとします。固定期間の10年が終わった際の残期間は15年ですよね。繰り上げ返済をしている方は、さらに残期間が短くなっています。残期間が短いということは、その分ローンの残債も減っているということです。住宅ローンの残債が大きいほど金利変動の影響を受けるため、住宅ローンの残債が減っているということは、金利上昇リスクがその分和らいでいるということです。
つまり、住宅購入後10年経過している方にとっては、借り換え後の固定期間10年間は毎月の返済額を減らすことができ、かつ固定期間満了後の変動リスクも和らげることができるという意味でバランスが良いといえますね。
もちろん、住宅ローンの借り換えには手数料がかかりますし、必ずメリットが出るとは限りません。また、住宅購入から10年経過していれば、どんな方にも10年固定金利型が向いているというわけでもありません。住宅ローンの借り換えに興味がある方は、一度住宅ローンに詳しいファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみてはいかがでしょうか?
ブロードマインド株式会社
執筆者:平原 直樹
財産形成や退職金運用といったお金の殖やし方を多くの方に伝えるべく、日本全国で年間100件を超えるセミナーを開催。最近では、高齢者の財産管理手法として、家族信託を広めるべく活動中。

■保有資格
・IFA(証券外務員一種)
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士
・家族信託コーディネーター
・旅行業務取扱主任者

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン、相続、家族信託

■実績
マネーセミナー:年間100回以上開催
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