年金生活者支援給付金制度について学ぼう!

2019.10.25 (更新日:2019.10.25)
2019年10月1日から消費税が増税となり、家計の負担が大きくなりましたが、それに伴い子育て世帯や年金生活者に対しての支援策も実施されています。今回は年金生活者に対しての支援策である、年金生活者支援給付金制度について、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が解説いたします。
■年金生活者支援給付金制度とは?
年金生活者支援給付金制度は、老齢年金や障害年金、遺族年金の収入金額や所得が一定基準額以下の世帯を対象とし、生活の支援を図ることを目的として年金に上乗せして支給する制度です。一時的な臨時給付金ではなく、年金の上乗せとして給付金を受け取ることができる点が家計にはありがたいですよね。
基準金額としては、年間6万円(月5,000円)の支給となりますが、老齢年金受給世帯か、障害年金受給世帯・遺族年金受給世帯かなどにより、実際の支給金額の計算方法は異なります。
■どんな人がいくらぐらいもらえるの?
年金生活者支援給付金の対象世帯は下記の通りです。
【老齢年金生活者】
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
・同一世帯の全員が市町村民税非課税者である
・前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計金額が879,300円以下である
※障害年金・遺族年金などの非課税収入は含めない
給付金額は、下記の①と②の合計額となります。
①保険料納付済期間に基づく額(月額)
5,000円×保険料納付済期間(月数)/被保険者月数480月
②保険料免除期間に基づく額(月額)
10,834円※×保険料免除期間(月数)/被保険者月数480月
※老齢基礎年金満額の1/6(保険料全額免除・3/4免除・半額免除の場合)。毎年度の老齢基礎年金の額の改定に応じて変動します。
【障害年金・遺族年金生活者】
・障害基礎年金・遺族基礎年金の受給者である
・前年の所得が4,621,000円以下である
※障害年金・遺族年金等の非課税収入は含めない。扶養親族の数に応じて増額
給付金額は下記となります。
【障害年金受給者】
障害等級2級:5,000円/月
障害等級1級:6,250円/月
【遺族年金受給者】
5,000円/月
※2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合、5,000円を子の数で割った金額がそれぞれに支払いとなる
■どうやって申請したらいいの?
2019年4月1日時点で老齢・障害・遺族基礎年金のいずれかを受給している方のうち、年金生活支援給付金の対象者には2019年9月上旬より順次、日本年金機構より手続きの案内書類が発送されています。給付金を受け取るためには、届いた書類に必要事項を記入して返送するのみで手続き完了となります。2019年4月2日以降に受給を始める方は、年金の裁定請求手続きと一緒に手続をすることができます。
書類の返送を忘れてしまうだけで年間6万円もの給付金を受け取れなくなってしまうので、案内書類を受け取ったら忘れずに返送をしましょう。
老齢年金の受給者で上記の対象となるのはあまりいないのでは?と思われる方も多いでしょう。例えば、男性が厚生(共済)年金、女性が専業主婦であった高齢者夫婦の場合、すでに男性が他界して女性のみのご家庭のケースなどでは、ご自身の基礎年金+配偶者の遺族厚生年金で生活していて、遺族厚生年金は非課税のため、上記に該当する可能性が高いです。
特に高齢のご家族が入院していたり、施設に入っている場合などは、申請漏れが発生してしまう可能性があります。ご家族と連絡をとり、手続きを済ませたかどうか確認するとよいですね。
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催