老後資金の準備は早めが肝心!その理由とは?

2019.03.11 (更新日:2019.03.11)
老後資金となると、「まだ先のこと!」とお考えの方も少なくありません。“今よりも収入が上がったら”や“子どもの教育費が落ち着いたら”など、つい先延ばしにしてしまいがちですよね。しかし、老後資金の準備は早めが肝心です。今回は、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が、早めに老後資金の準備を始めるべき理由について解説いたします。
■老後資金はなぜ早めに準備を始めたほうがいいの?
1.後々の負担を抑えるため
たとえば、30歳・40歳・50歳の方がそれぞれ毎月積み立てをして、65歳までに老後資金として1,000万円貯める場合を考えてみたいと思います。では、金利や税金等は考えないものとすると、月々の積立金額は大体いくらになるでしょうか? ※金利0%で計算
・30歳(積立期間:35年)→24,000円/月
・40歳(積立期間:25年)→34,000円/月
・50歳(積立期間:15年)→56,000円/月
さて、みなさんは上記金額を高いと感じますか?安いと感じますか?かつてのように終身雇用で勤め先は退職まで変わらず、年功序列で長く勤めた分だけ収入も増えて、子どもも50歳前後で独立ということであれば、子どもの独立後に目標金額まで積み立てるのもそれほど難しくはないでしょう。
しかし、今はそんな時代ではありません。終身雇用や年功序列から成果主義に世の中がシフトしつつあるうえに、晩婚化が進みつつあることを考えると、子どもが独立してすぐにご自身も定年を迎える、あるいは子どもの独立後もそれほどお金に余裕がないといったことが考えられます。そこで、少しでも早くから老後資金の準備を始めておくことで、後々の負担を抑えることができるというわけです。
2.自己負担額を小さくするため
また、投資信託や確定拠出年金(iDeCo)など、金利のつくもので資産形成をする場合には、少しでも早く積み立てを開始することにより目標金額に対して自己負担額を小さくすることができます。たとえば、先ほどと同様に、30歳・40歳・50歳の方が65歳までに1,000万円貯める場合を考えてみましょう。3%の金利で運用できた場合、月々の積立金額、総負担金額は以下のようになります。
・30歳(積立期間:35年)→14,000円/月(総負担金588万円)
・40歳(積立期間:25年)→23,000円/月(総負担金額690万円)
・50歳(積立期間:15年)→45,000円/月(総負担金額810万円)
もちろん、投資信託や確定拠出年金(iDeCo)などの運用は、運用利率が確定されているわけではないため、最終的に現金で引き出して初めてトータルリターンが確定されます。そのため、20~30年と長期に渡り運用している間に景気の良し・悪しを受け、運用期間中に元本割れする可能性もあります。ですが、長期で運用すればするほど、最終的には受け取り時における元本割れのリスクを抑えることが期待できるため、投資信託や確定拠出年金で運用する場合は特に、早めに運用を開始することをおすすめします。
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■老後資金の準備が遅れることによるリスクはあるの?
前述では、老後資金の準備を早めに始めるべき理由についてお伝えしました。では、老後資金の準備が遅れてしまった場合、何かリスクはあるのでしょうか?
1.予期せぬ支出により老後資金の準備が間に合わなくなる
たとえば、老後資金の準備を50代から始めるとしましょう。50代となると、子どもが大学や専門学校に通うタイミングと重なることが予想されます。その際に、当初予定していた金額よりも大きな金額がかかってしまうかもしれません。また、老後が近づくにつれ、当然ですが健康面が心配になりますよね。予期せぬ病気により医療費がかさみ、老後の積み立てに回すべきお金を医療費に充てなければならなくなる恐れもあります。すると、結果的に老後資金の準備が間に合わなくなるリスクがあるというわけです。
2.高い利率を求めてしまい元本割れしてしまう
30~40代のうちから老後資金の準備ができず、50歳になってから積み立てを始めるとしましょう。仮に、子どもが独立しており30~40代の頃と比べて余裕があったとしても、貯蓄に回せる分には限りがあります。前述の通り、50歳から65歳までに1,000万円を目指して積み立てを始める場合、毎月56,000円を積み立てる必要があるわけですが・・・毎月56,000円ものお金を拠出するのが難しい場合はどうすれば良いのでしょうか?
目標金額そのものを諦めるか、金利に働いてもらうしかないわけですが、目標金額を諦める=老後資金が足りないという事態だけはなるべく避けたいですよね。とはいえ、金利に働いてもらうとなった場合、仮に月3万円の積み立てで50歳から65歳までに1,000万円を貯めようとすると、8%の金利を求める必要があります。
8%の金利を求めるとなると、バブル期前後の金利であれば定期預金や年金保険などで確実に積み立てることができましたが、現代では株式などを組み込まなければ不可能であり、運用次第では元本が減るリスクも当然あります。30~40代のうちであれば、65歳まで期間があるためリスクヘッジすることも可能ですが、50代になってからだと運用期間もその分短くなり、積み立て終了直前にリーマンショックのような事態が起きてしまうとリスクヘッジができないため、取り返しがつかなくなってしまうというわけですね。
いかがでしたでしょうか?まだ老後資金の準備を始めていないという方は、思い立ったが吉日です。すぐにでも始めましょう!なお、こちらは老後資金の準備に限らずいえることですが、超低金利時代のいま普通預金や定期預金では限界があります。ぜひ、金利に働いてもらうことを意識してみてくださいね。
最近では金融自由化が進み、保険会社・証券会社・銀行でそれぞれの専門領域のみならず、さまざまな金融商品を扱うことができるようになりました。また、仮想通貨やクラウドファンディングなど新たな金融商品も登場し、私たちにとっては選択肢が広がったといえます。その一方で、リスクの説明がきちんとされず後々になってトラブルに発展するも、投資元本は戻ってこないという例も多々あります。
もちろん、ご自身で金融リテラシーを高めて納得のいく金融商品を選ぶのがベストですが、日々仕事や家事、子育てに追われるなか時間をとるのは大変ですよね。そんな時は、ぜひ私たちファイナンシャルプランナー(FP)にご相談ください。資産運用やライフプラン設計のプロであるFPが、一人ひとりの状況や考え方に合わせて最適なアドバイスをさせていただきます。
FPに老後資金の備え方について相談する
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
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