そもそも相続税とは?いったい誰が払うものなの?

2018.08.27
みなさん「相続税」についてどれくらい知っていますか?「わが家には無縁の話!」と思っている方もいれば、「実家に帰省した際に相続の話が出た・・・」という方までさまざまでしょう。今回は、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が相続税の基礎知識についてお伝えいたします。
■そもそも相続税とは?
相続税とは、親族から財産・住宅などの資産を相続した時に国に治める税金のことです。給与を受け取ったら所得税を払い、モノを購入したら消費税を払うのと同様ですね。
しかし、すべての相続財産に対して税金を支払わなければならないわけではありません。相続税には一定金額の「控除」があり、その控除金額を超えた分の相続財産から「相続税」を支払います。これを「基礎控除」と呼び、【3,000万円】+【法定相続人の数×600万円】となります。
たとえば、お父さまが亡くなり、お母さま・ご自身・ご兄弟1名の計3名で相続する場合を考えてみましょう。この場合、基礎控除は【3,000万円】+【3名×600万円】=4,800万円となり、お父さまの資産が4,800万円以上の場合には相続税がかかるというわけです。
都市部など、ご実家が路線価の高い地域にある場合、土地だけで数千万円の相続財産となる可能性があるため、「預貯金が何千万円もあるわけではないから、わが家は大丈夫!」と思っているご家庭も注意が必要です。
■相続税はいつから発生する?手続きの流れはどうなっているの?
ご家族の誰かが亡くなり実際に相続が発生した際には、葬儀の手続きや役所・銀行の手続きなど、さまざまな手続きに追われることが予想されます。特に、遠方にお住まいの場合などは、お仕事の都合などから忌引きの間しか時間がとれず、葬儀以降の手続きがおろそかになってしまいがちです。相続税は、手続きを忘れてしまうと後で追徴されることになるため、あらかじめ流れを把握しておくことをおすすめいたします。
なかでもポイントとなるのは、相続発生から「3ヵ月」と「10ヵ月」のタイミングです。まず、相続発生から3ヵ月以内に相続方法を決定します。相続方法には、①相続資産(借金を含む)をすべて相続する「単純承認」、②そもそも資産を相続しない「相続放棄」、③プラスの財産からマイナスの財産を差し引いて、残ったプラスの財産だけを相続できる「限定承認」の3通りがあります。②③を選択する場合は、相続人全員で裁判所に申請しなければなりませんので、ご家族のみなさまで事前に話し合っておくとスムーズでしょう。
続いて、相続発生から10ヵ月以内に相続税の申告が必要となります。この間に、誰が何を相続するかを話し合う「遺産分割協議」や、相続した資産の「名義変更」「相続登記」などがありますが、特に具体的に期限が設けられているわけではありません。相続税申告の期限までに行うようにしてください。
相続税の申告先は、被相続人(亡くなった方)の死亡時の所在地にある税務署になります。申告人(相続人)の所在地ではないので注意が必要です。前述でもお伝えしましたが、申告期限までに相続税の申告を忘れて放置してしまうと、「無申告加算税」という追徴課税が発生してしまいますからね!
また、「基礎控除」以外の相続時の控除(小規模宅地特例や生命保険の非課税など)を利用して相続税がかからなくなる場合にも、相続税の申告をする必要があります。
いかがでしたでしょうか?大切なご家族の亡くなった後について考えるのはあまり良い気はしないかもしれませんが、事前に対策をせずその場の対応になってしまうと、非常に大きな出費となってしまう可能性があります。また、相続税の心配はなくとも、何を相続するか?でご家族間で争いの種になってしまうことも多いため、事前にしっかりと話し合いの場を設けることが大切です。
ブロードマインド株式会社
執筆者:坂本 卓也
新婚世帯や子育て世帯へ向けたマネーセミナー講師として活動。社会保障や金融商品、ニュースでよく聞く言葉など、皆さまの疑問を解決し、生活に役立てていただけるような情報を発信します。

■保有資格
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン

■実績
マネーセミナー:年間50回以上開催
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