資産運用?住宅ローン返済?退職金の使い道はどう考える?

2018.04.11
退職金は数千万円単位の大きな金額が振り込まれるため、急に増えた預金口座を見てついつい気が大きくなってしまいがちです。退職金は年金とともに老後の生活を支える大事な資金となるため、使い道は慎重に選ぶ必要があります。ファイナンシャルプランナーの平原直樹(所属:ブロードマインド株式会社)が退職金の使い道について解説したいと思います。
■退職金の主な使い道とは?
みなさん、退職金が振り込まれたらどのようなことに使いたいですか?
ご夫婦で世界一周旅行や欲しかった車に買い替えるなど、楽しい使い道を考えている方もいらっしゃるでしょう。また、退職時にまだお子さまが学生の場合は教育費に充てたり、住宅ローンの残債が残っている方はローンの返済に回すなど、現実的な使い道を検討している方や資産運用に回すという方もいらっしゃいます。このようにご家庭ごとに使い道が大きく異なる退職金ですが、どのような使い道を選択するにせよ、貴重な資金であることに変わりないので大事に使いたいですよね。
■住宅ローンが残っている場合、繰り上げ返済すべき?
では、定年のタイミングで住宅ローンが残っている場合、退職金を繰り上げ返済に回すべきなのでしょうか?
退職金を繰り上げ返済に回すか否かは、ローンの残債や退職金の額、今後の収支状況などによって大きく変わってきます。一般的に、繰り上げ返済のメリットは、残債や残期間が多い時ほど大きいものです。つまり、残債がかなり減っていると思われる退職時においては、繰り上げ返済による利息節減メリットがあまり多くありません。
ここで注意が必要なのは、退職金以外の手元資金が少ない方です。繰り上げ返済を優先させて手元資金を減らしてしまったら、どのようなリスクが待ち受けているのでしょうか?
たとえば、新築で購入した家も長く住むにつれて劣化するため、リフォームなどの修繕費が必要となります。また、思わぬ病気やケガで急な出費が必要になることもあるでしょう。そんななか、退職金を住宅ローンの繰り上げ返済に回し、手元資金を減らしてしまった場合、これらの出費をどこから拠出するのか?を考える必要がありますよね。こんな方の場合は、あえて退職金による住宅ローンの繰り上げ返済はせず、退職後も仕事をして住宅ローンを返していくほうが安心かもしれません。
■使い道がない場合、退職金をどうすると良い?
さて、しばらく退職金を使う予定がない、そんな場合はどうしたら良いのでしょうか?
当然ですが、現状の金利水準を考えると、預金口座に入れっぱなしにするのはもったいないですよね。そこで、退職金を増やすべく、資産運用にて上手く活用したいところですが、その際にはいくつか注意点があります。
まず、退職金という性質上、高リスク商品へ多額の資金を回すのは控えましょう。退職後も仕事をすること自体は可能ですが、現職と同水準の収入を期待するのは難しいですよね。そのため、資産運用で大きな損失を出してしまった場合、退職後の収入でリカバリーするのは現実的ではありません。こうしたことから、退職金の運用に関しては、現職の時以上に慎重に考える必要があります。
また、退職金からいくら運用に回すのかも重要です。運用に回すと、預金と比較して流動性が落ちることが一般的ですので、急に資金が必要になったけれど手元に現金がないという事態に陥りかねません。こうしたことを避けるためにも、老後に発生しそうなリスクやイベントを事前に想定しておくことが重要です。まさに、セカンドライフのライフプランニングですね。
そして、こうしたライフプランニングの専門家が私たちファイナンシャルプランナー(FP)です。ぜひ、退職金の使い道に悩まれた方は、FPを上手く活用してみてくださいね。
ブロードマインド株式会社
執筆者:平原 直樹
財産形成や退職金運用といったお金の殖やし方を多くの方に伝えるべく、日本全国で年間100件を超えるセミナーを開催。最近では、高齢者の財産管理手法として、家族信託を広めるべく活動中。

■保有資格
・IFA(証券外務員一種)
・TLC(生命保険協会認定FP)
・2級FP技能士
・家族信託コーディネーター
・旅行業務取扱主任者

■得意分野
資産運用、ライフプラン、保険全般、住宅ローン、相続、家族信託

■実績
マネーセミナー:年間100回以上開催
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