効果があるなら受けたい「先進医療」。これって保険で備える必要あり!?

2016.01.08 2362view
健康保険は適用されない大学病院などで受けられる先進医療をご存知でしょうか。
子どもやご主人が大病にかかり、先進医療を試す価値があると言われたら、当然いくらかかっても受けさせたい、と思いますよね。
万一の先進医療、民間の保険で備えておいた方が良いのかについて解説します。
■先進医療とは
なんとなく『最先端』や『高額』な治療をイメージされると思いますが、具体的にどのような医療を指すのでしょうか。
厚生労働省が定める高度な医療技術を用いた治療のことで、健康保険等の適用が検討されている技術のことをいいます。
平成27年10月1日現在第2項先進医療技術62種類と第3項先進医療技術45種類が定められており、詳細は厚生労働省のホームページ内「先進医療の概要について」に掲載されています。
但し、この先進医療の治療は厚生労働大臣が定める医療施設や大学病院で行われる場合に限ります。(医療技術・適応症・実施する医療機関は随時見直されています。)
■先進医療はどんな病気に対してどんな治療があるの?
利用数の多い順に、
1)多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(白内障によって濁った水晶体を超音波乳化吸引装置で摘出し、その代わりに多焦点眼内レンズを挿入する治療法)
2)陽子線治療(放射線の一種である粒子線(陽子線)を病巣に照射する治療法)、
3)重粒子線治療(放射線の一種である重粒子線(炭素イオン線)を病巣に照射する治療法)
が挙げられます。
先進医療の治療は主にがん治療に使用される場合が多く、がん治療に関して常に新しい最新の治療技術が開発されています。例えば、前述3)重粒子線治療とは、がんを切らずに、身体への負担を抑えて治療する方法です。がん細胞を狙い撃ちすることができるため、手術で切除することが困難ながんや、重要な器官の近くにあり通常の放射線治療では照射が難しいがんを治療することができます。また、正常組織に与える影響を抑えて、がん細胞を強力に殺傷することが可能です。それに重粒子線は細胞を破壊する力が強く、従来の放射線に対して抵抗性を示すがんにも効果的であるといえます。
■先進医療にかかる費用
先進医療にかかる費用は全額自己負担となってしまいます。但し、先進医療では健康保険が適用される治療との併用が認められているので、診察や検査、投薬などについては健康保険が適用されます。がんに有効な重粒子線治療が300万円ほどかかることが有名ですが、とはいえ、先進医療がすべて高額というわけではありません。100万円以下、中には数万円から十数万円で済むものもあります。さらに、今は先進医療であっても将来的には健康診療の対象になる可能性もあり時代と共に常に変動しているのです。
■先進医療をカバーする保険とは?給付金はどれくらい?
民間の保険会社からは、高額な先進医療をカバーする商品がたくさん出ています。先進医療保険への単体加入はできませんので、医療保険に『特約』として付けたり、主契約に盛り込まれている商品に加入することで保障を得られます。
保障内容はおおよそ、『先進医療の技術料と同額を保障』や『所定額を保障』にとなっています。給付金の上限額は保険会社によって異なり、1回あたり、50万円、100万円、700万円、1,000万円、2,000万円など、保障内容は保険会社によって異なります。
限度額が50万円あるいは100万円だと、給付金だけでは費用がまかないきれないケースも出てきますので、先進医療特約をつけている場合は、それだけで安心してしまわないで、保障内容をしっかりと把握しておくことが大切です。
また、先進医療は受けられる医療機関が限られていることから、治療を受ける際にかかる宿泊費を支払うタイプや、宿泊費・交通費などに充てられるよう5万円あるいは10万円の一時金を支払うタイプもあります。
先進医療で高額になる治療の代表として、がん治療の重粒子線治療がありますが、技術料は300万円前後。例えばこれを受けようと思えば、個人で医療機関に300万円ほどのお金を先に支払うことになります。例えば、がんで治療が長引いてしまっているような場合、以前のようにフルタイムでは働けなくなって、経済状況が悪化していることが考えられます。
そんな時に、一部の保険会社では、先進医療給付金を医療機関へ直接支払うサービスを行っています。先進医療の費用を先に医療機関に支払わなくてもよければ、負担はかなり楽になりますね。これから検討される方は、給付金を医療機関へ直接支払ってくれる保険会社を選択する方が安心と言えます。
■先進医療の保険料は月々100円前後から
先進医療保障分の保険料は、会社にもよりますが月々100円前後と実に割安です。それに、通常保険料とは加入年齢に比例して増加していくものですが、先進医療は全年齢に統一の保険料となっています。つまり、それだけ先進医療給付を受ける確率が低いとも考えられます。
■月額100円前後で大きな安心を得られるのなら、加入を検討すべき!
もし対象の先進医療を受けることができ、無事に給付金が貰えたら良いですが、先進医療は技術や条件が限定されており、実際に多額の給付を受けられる確率はかなり低いのが現状です。
しかし、利用する確率が少ないとはいえ、100円程度の保険料で万が一の大きな費用負担に備えられるというメリットはありますね。不要になれば、後で特約を外すこともできますから。
先進医療特約に加入したい方は、現在の医療保険を解約する前に『中途付加』ができないか、保険会社に問い合わせてみましょう。中途付加というのは特約を途中で付加することです。商品によっては先進医療特約を中途付加できる可能性があります。中途付加ができない場合は、現在加入中の保険を解約して入り直さなくてはいけませんが、その際、むやみに乗り換えると保険料が上がってしまう可能性があるので、本当にその保障が必要か、よく検討しましょう。
また、先進医療の内容は随時変動するため、保険加入時は対象だったものが、保険金請求時には対象外となっている可能性もあります。そのため、保障内容の定期的な見直しや、先進医療の内容の変更に合わせて、保障内容自体も対応するような商品を選択することが必要です。
ちなみにがん保険の先進医療特約では、がんに関わる先進医療の技術料のみが保障対象で、がん以外の病気で先進医療を受けても保障はされません。よって一般的には医療保険に付けることをお勧めしています。
■高額療養費制度は適用される?
高額療養費制度とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。しかし、先進医療ではこちらは適用されません。
医療にかからない場合でも必要となる「食費」・「居住費」、患者の希望によってサービスを受ける「差額ベッド代」も、高額療養費と同じく対象とはされていないのです。
もし先進医療を自己負担で受けるとなるとかなりの経済的負担となってしまいますね。
利用する確率は低いとはいえ、たったの月額100円前後で大きな安心を得られるのなら、検討する価値はあるのではないでしょうか。
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