12月は投資を始める絶好のチャンス?不思議な経験則、アノマリーとは?

2015.12.07 898view
「12月の株価は安く、逆に1月の株価は高い」こんな言葉、耳にしたことはありませんか?
「本当に?」「そんなこと分かっていたらみんな儲かるじゃない!」という声が聞こえてきそうですが・・・。

これは投資におけるアノマリーといって、はっきりとした理論的な根拠があるわけではないですが、よく当たるとされる経験則の1つです。
■アノマリーとは
一般的に、株式市場などのマーケットにおける価格形成は、経済合理性に基づいているといわれています。需要と供給が合致するところで、自然と価格は落ち着くということですね。ただ、場合によっては経済合理性だけでは説明できない現象もあります。
こうした合理的に説明がつかない市場の変化を『アノマリー現象』と呼びます。アノマリー(anomaly)とは「例外、異例、矛盾」といった意味の言葉です。市場で売買を行う当事者が人間であることを考えると、そもそも人間は常に合理的な行動をとるかというとそうではないことから、株式市場に合理的でないアノマリーが発生することは当然なのかもしれません。
■アノマリーの検証
本当に信憑性があるのか?冒頭でお話したアノマリー「12月の株価は安く、逆に1月の株価は高い」、東証株価指数(TOPIX)をもとに実際に検証を行ってみました。
[TOPIX:終値比較]
 12月1月アノマリー判定
2014年度1407.511415.07
2013年度1302.291220,64×
2012年度859.8940.25
2011年度728.61940.25
2010年度898.8910.08
2009年度907.59910.08
2008年度859.24794.03×
2007年度1475.681346.31×
過去8回のデータサンプルを見ると、アノマリー通りが5回。
3回はアノマリー通りとはなりませんでした。
今回のデータサンプルでみる限り、あくまでも“経験則”の域を脱していないような気がします。
感覚的には、『12月のうちに損失の生じている株式を売却すれば、その損失によって節税効果が期待でき、逆に、その売りが一巡することによって、1月の株価は高くなる傾向がある』、と思えなくもないのですが。。。
■他のアノマリーは?
「日本株は4月に上昇しやすい」
こちらも、TOPIXデータを用いて検証してみました。
[TOPIX:終値比較]
 3月4月アノマリー判定
2015年度1543.11592.79
2014年度1202.891162.44×
2013年度1034.711165.13
2012年度854.35804.27×
2011年度869.38851.85×
2010年度978.81987.04
2009年度773.66837.79
2008年度1212.961358.65

8年分のデータで検証したところ、2015年、2013年、2010年、2009年、2008年の5年がアノマリー通りの結果となりました。
“株価はプラスとマイナスのどちらにふれるか分からない”という前提での確率は50%ですから、「若干信憑性があるのか?」と思いますが、やはりこちらも“経験則”の域を脱していないような気がします。
感覚的には、『新年度で新規投資マネーが流入する』、と思えなくもないのですが。。。
■アノマリーをどう捉えればいいの?
検証結果を踏まえますと、アノマリーに絶対的な影響力は無いような気がします。
ただ、投資家(大衆)がどのような考えになりやすいか?を把握するための要素になるのではないでしょうか。
また、投資を始める、株式を実際に売買する際に背中を押してくれる、きっかけや力を私たちに与えてくれると思います。
いよいよ12月、冒頭のアノマリー「12月の株価は安く・・・」を信じる人には、投資デビューのいいきっかけかもしれませんね。
ブロードマインド株式会社
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