お葬式(葬祭費)の補助金を知っておこう

2015.11.26 15511view
故人が加入していた保険事務所に申請すると、葬祭費の補助金が受け取れることをご存知でしょうか。老後を迎える年齢になると、葬祭費用に対して準備されている方が多いと思いますが、突然の事故や病などで葬祭費用がない…それでは故人がかわいそうですよね。
こういった制度を利用して、少しでも経済的負担を減らせるように知識を備えておきましょう。
■葬祭費補助制度とは
申請するお金は生命保険だけではないのです。意外と知られていないですが、お葬式費用に対しての補助金制度です。簡単に言うと、お葬式の後に役所から補助金がもらえる制度となっています。
■お葬式代の総額は平均199万円。家族葬は40~70万円
葬儀にかかる費用は、一般には、「葬儀費用」「寺院費用」「飲食接待費用」、の3つに分けられます。これらの合計額が実際にかかるお葬式代となります。
葬儀社からの見積書は、通常は「葬儀費用」のみで、「寺院費用」や「飲食接待費用」は入っていないこともあります。つまり、葬儀社の見積書=お葬式代の総額とは限りませんので、出された見積書の内容をよく確認する事が大切です。そこで不明点や疑問点があれば遠慮くなく葬儀社へ問い合わせましょう。
お葬式代の平均は全国で199万円、家族葬だと40~70万円と言われています。また、お通夜や告別式をせずに、直接火葬するだけの直葬でも最低20~25万円ほどはかかるものです。いずれにせよ、人が亡くなった後というのはいくらかお金がかかるものです。
では、それぞれ3つの「葬儀費用」「寺院費用」「飲食接待費用」について細かく見ていきます。
<葬儀費用>
一般的に斎場で行われるため、『斎場費』が必要です。田舎や家の敷地が広い方は必要ありませんが、ほとんどの方がかかる費用になります。
次に葬儀費用の大部分を占める『祭壇費』です。葬儀の費用に大きく関わる物品なので、しっかりと把握せずに葬儀社の勧められるままに選んでしまうと、高額な葬儀となってしまうかもしれません。そうならないよう、気になることは細かく質問し確認する必要があります。
相場は30~150万円と幅広いです。理由は祭壇には白木祭壇や花祭壇など様々な種類があり、大きさや飾りつけなど規模も様々用意されているためです。この祭壇の種類や規模によってレンタル費用が大きく変わります。
ただ、家族葬の場合だともっと安くなり平均は19.3万円といわれています。
<寺院費用>
読経料、戒名料、御膳料、お布施などが含まれ、平均は約30~50万円ほどです。戒名料は亡くなった後に付けてもらう名前ですが、宗派やランクによってかなり相場が異なります。
家族葬の場合は5万円~となることが多いようです。
<飲食接待費用>
家族葬であれば人数分の料理を用意しますが、一般的な葬儀の場合は参加者の半分以上の人数分を用意しますので、葬儀の規模次第ということになります。料理の単価平均は一人当たり約5,000円~が多いようです。その他、返礼品として1,000~3,000円程度の菓子やカタログギフトがよく利用されています。飲食費と返礼の品代で、全体平均は30~40万円となっています。
葬儀を行う場合は、故人やご遺族の意向や事情にあったお葬式をされるのが一番です。どの位の規模で行いたいか、事前に話し合っておくといいでしょう。
■お葬式の補助金はいくらぐらい出る?
<故人が国民健康保険に加入している場合>
自治体によって金額が異なりますが、葬祭費として3~5万円程度が補助金として支給されます。例えば東京23区は一律7万円、大阪市は一律5万円、となっています。被保険者資格喪失の届出(用紙は役所にあります)と同時に行い、申請期間は死亡日から2年間です。
申請に必要なものは、故人の保険証、お葬式の領収書、申請者の身分証明書、印鑑、振込先が分かるものです。なお、退職後3ヶ月以内に亡くなった方で、以前の健康保険から給付を受けられる場合は支給されない事もあります。葬祭を行った人以外の方に葬祭費の支給を希望する場合は、委任状が必要となります。自治体によってケースが異なりますので、詳細は担当窓口へ確認しておきましょう。
<故人が社会保険に加入している場合>
社会保険は、一律上限5万円と決まっています。以前は、1か月分の報酬額(最低10万円)でしたが、2006年に改訂されました。
申請に必要なものは、勤務先事業主による証明と、死亡を証明する書類(死亡診断書または埋葬許可証)です。社会保険加入者の扶養家族が亡くなった場合は、家族埋葬料として一律10万円が支給されます。
<故人が生活保護受給者の場合>
もしも故人が生活保護を受給していた場合、生活保護の葬祭扶助が適用となり、国の定めで175,000円の範囲内でかかった費用が支払われます。葬儀は役所指定の葬儀社に依頼されることが多いようです。
ただしこれは、生活保護受給世帯ではない親族などが、葬祭の執行を請け負わない(喪主を断った)場合にのみ適用されます。
※葬祭の執行を請け負った場合、扶助は適用外となりすべての費用負担は親族(喪主)となります。
単身世帯の生活保護受給者が亡くなった場合、福祉事務所へ連絡が入り、そこから親族に連絡がいきます。その際に親族で葬儀を執り行うか、遺骨の引き取りを行なうか等の確認があります。
2人以上世帯の場合も、生活保護受給世帯ではない親族へ福祉事務所から単身世帯の場合と同じように連絡がいきます。親族では葬儀を執り行わないとした場合、生活保護の葬祭扶助が適用となります。
葬祭扶助を受ける際に事前の申請が必要になりますので、生活保護担当者へ連絡を行わなければなりません。
何十万~何百万円する葬祭費の補助と考えると少なく感じてしまいますが、落ち着いて考えてみると有難い金額ですね。これらの補助金は、通常、埋葬を行った家族に支払われますが、死亡した被保険者に家族がいないときは、葬儀をした人に埋葬料の額の範囲内で、費用が埋葬費として支給されます。この他に、公務員共済 ・ 組合保険 ・ 職域団体保険等があり、保険ごとに支給額も異なります。
これらの補助金はただ亡くなっただけでは受け取れませんので、必ず申請して下さい。またこれまで2年以内にお葬式があり補助金を受け取っていない方は、なるべく早く問い合わせてみましょう。
■どこで手続きするの?
国民健康保険の対象者は、市区町村役場の市民課や保険課などの健康保健を扱う窓口へ申請します。社会保険加入者は、個人の勤務先を管轄する社会保険事務所へ申請しますが、ほとんどが会社の方で手続きをしてくれますので、まずは故人の勤務先に問い合わせてみましょう。
届け出る人の優先順位としては、1.同居の親族 2.その他の同居者 3.家主・地主または家屋若しくは土地の管理人 となります。
このほかに同居していない親族・後見人・保佐人・補助人・任意後見人や公設所の長も届出をすることができます。
尚、補助金の支給方法は、葬儀を行った方の銀行口座へ振り込みとなります。
私たちはいつ事故にあったり、病気になったりするか分かりません。
突然のことで困惑する中であっても、親族であれば葬儀の準備など色々とやらなくてはいけないことに追われてしまいます。
そんな時に少しでも経済的負担を減らせるよう、受け取れる補助について覚えておきましょう。
また、葬儀費の貯蓄をしたり生命保険への加入を検討しておくことも、事前にできる準備のひとつといえるでしょう。
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