投資信託の解約を検討する際の注意点

2015.10.15 1350view
リーマンショック後に資産運用をはじめた方にとって、ここ数年は夢のような上昇相場だったのではないでしょうか?
「そろそろ解約し時かな?」「まだまだ増えるかな?」と嬉しい悩みを抱えている人も多いはず。
そんな方の為に、今回は投資信託の解約についてお話します。
■投資信託 解約のタイミング(売り時)とは?
それは「運用資産が生活費として必要になった時」、または車の買い替え、家のリフォーム、子供が私立に行くことなって教育資金が必要・・・等、「運用資産が必要になる支出があるとわかった時」です。
相場状況によって解約をするかどうかを考えたり、タイミングによって数千円、数万円の損益の違いが発生することで一喜一憂してしまう方は、おそらく投資に向いていない性格です。
そういった多くの方は、利益が出るとすぐに利益を確定したくなってしまい、損失が発生すると取り返す為に我を忘れてさらにリスクを取る傾向があり、結果的に大きく損を出してしまう可能性が高いのです。
これは行動ファイナンス理論(人は投資判断をする際、常に合理的な選択をしているわけではなく、そこには心理的または感情的な要素が加わります。それが資産運用にどのような影響を与える可能性があるのかを研究する学問)の中でも重要とされる理論にプロスペクト理論というものがあるのですが、プロスペクト理論では、「人は利益を早く確定させたいが、損失は先送りしたい」ものと記載されています。
人は相場の状況をみて売り時を考え出すと、どうしても自分の都合の良いように物事を捉えてしまいがちです。明日売ろうと決めていたのに相場が上昇してくると「もっと上がるのではないか!?」と都合よく考えて売却をやめてしまいます。
しかしそうとはいかず、今度は相場が反転し下がり始めると、自分が当初思っていたポイントよりも下がってしまい、これもまた「また戻ってくるはずだ」と都合の良い予測をして売れなくなってしまうのです。
売り時はあくまでも相場やタイミングに左右されず、資産が必要な時に売却されるのが一番です。使う必要のない資産であれば市場でお金を育て続けていきましょう。
■突然、運用会社が解約することがある
投資信託には繰上償還といって、運用会社が突然、「もう運用を今後行いません」と言って繰上償還(決議により解約となる)を行うことがあります。そうすると強制的に解約となってしまうケースがあります。
これは多くの場合、投資信託の純資産が減ってしまい、ファンドマネージャーが少ない資産で運用を続けることは不可能と判断した場合に、繰上償還が行われます。
また、投資信託の中には最初から償還日が設定されている商品もあります。これを忘れてしまうと自分が思ってもいない時に運用会社から償還連絡が来てビックリしてしまう人もいますので、ご自身の保有している投資信託の償還日がいつに設定されているかもよく確認しておきましょう。
■売却時にかかるコスト
解約と聞くと、多くの方が思い浮かぶのが「違約金」という言葉ではないでしょうか?
これは、おそらく携帯電話の2年契約に伴う違約金の印象が強いからだと思いますが、投資信託の場合、解約時に信託財産留保額という解約手数料のようなものがあります。
信託財産留保額は、運用会社や販売会社の収益ではなく、途中売却時のペナルティといったイメージです。
投資家のお金は今、投資信託という入れ物のなかで、株式や債券に形を変えて運用されています。
これらを換金しようとすると、すぐにお金が出てくるわけではなく、株式や債券を売ってお金にすることが必要となります。

しかし株式や債券を売るのに当然、手数料がかかったり、売りたくはないタイミングで売らなくてはならず、損をしてしまったり、いろいろな「コスト」が発生します。
この「コスト」を投資信託を持ち続けている人だけで負担するのは不公平だ。という考え方に基づいて、解約する人に「ペナルティ」(=信託財産留保額)として支払ってもらうべきという、考え方で設定されているものです。

これについては、販売時に説明義務があるので皆さん聞いているはずですが、多くの人が忘れてしまっていると思いますので、金融機関や目論見書などで解約前に確認してみると良いでしょう。
ただしこれについては商品毎に決まっているので損得はありません。必要経費として捉えた方が良いでしょう。
今回は解約についてお話させて頂きましたが、多くの人が自分の意志で解約するという事がなかなか出来ないケースが多いように感じます。
それはタイミングが大切だと思い込んでしまっているからではないでしょうか?
大切なのは突発的投資判断ではなく、事前の準備と計画です。
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