◆特集◆『贈与税』を学ぶ!(結婚・子育て資金における一括贈与の非課税)

2015.08.12 2307view
こんにちは。お金の専門家(ファイナンシャルプランナー)の平原です。
前回は贈与税に関しての基礎知識をお伝えいたしました。

現在、国は「金融資産を多く持つ高齢世帯から、お金をたくさん使う現役世代に金融資産を移転していきたい」という方針です。
そのため、さまざまな贈与に関する特例が用意されています。今回からその特例を1つずつご紹介したいと思います。
今回は「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税措置」です。
■「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税」。その内容とは
結婚や出産などの子育てにおける費用に関しての贈与の特例で、今年の4月に創設された新しい制度です。
父母・祖父母からの合計1,000万円(結婚に関する費用単体では300万円が上限)までの贈与は非課税扱いとなります。
なお、前述の通り、高齢世帯からの若年層への資金移転が目的となっているため、贈与を受ける方は20歳以上50歳未満の方という条件が付きます。
最近は、資金的な問題で結婚式を挙げないカップルや、お子様を諦めるなどニュースで聞きますが、1,000万円の贈与がもらえたら心強いですよね。
結婚・子育て資金で受けた一括贈与は、結婚・出産でそれぞれどんなことにお金を使えるのでしょう。
<結婚資金>
挙式や披露宴の衣装代といった婚礼費用、新居への引っ越し費用等が対象となります。
新婚旅行の渡航費は対象外ですのでご注意ください。
<出産資金>
出産費用はもちろん、不妊治療の費用や子供の医療費、保育料など幅広く利用できます。
なお、病院までの交通費は対象外となります。
評判のいい病院を探した結果、病院が遠隔地だった場合は、交通費は対象外ですのでご注意ください。
本来、贈与税には、年間110万円までは非課税と言う基礎控除と言う考え方があります。
110万円を超えた部分に関しては、通常贈与税の課税対象となりますが、結婚式の費用等は社会通念上妥当な範囲であれば非課税でした。
今回の制度改正で、300万円と言う金額が提示され分かりやすくなったと言えるでしょう。
■対策について
信託銀行などの金融機関に専用口座を開設し、口座に一括で資金を入れていただきます。
実際に婚礼費用や出産費用の領収書等を金融機関に提出することで、口座からお金を払い戻してもらうイメージになります。

領収書を提示する必要があるため、結婚・出産以外の利用はできません。

口座の残高が0になった場合と、まだ口座の残高が残っていても自身が50歳になった時に、専用口座の契約が終了となります。
残高分の金額の贈与を受けた扱いになり、贈与税が課税されるので注意が必要です。

また贈与をしてくれた父母・祖父母が死亡した場合は、残高を相続した扱いとなり、相続税の課税対象となります。

注意点としては、費用の領収書をもらい、ご自身でいったん立て替えていただくという点です。
もし立て替える資金が無い場合は、上手くクレジットカードを利用すると良いでしょう。

結婚費用や出産費用を非課税で贈与してもらえるこの制度。
うまく利用できると有難い制度と言えますね。
特に不妊治療は、健康保険が適用されない部分も多く金銭的な負担が大きいです。

このような制度で贈与を受けられると安心ですね!
一度ご両親や祖父母に相談してみてはいかがでしょうか。

(関連コラム)
『贈与税』を学ぶ!(贈与税の基礎)
『贈与税』を学ぶ!(教育資金における一括贈与の非課税について)
『贈与税を学ぶ!(住宅取得等資金における一括贈与の非課税について)
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