医療費が10万円を超えたら「医療費控除」の申請を忘れずに!

2015.11.24 12277view
病気やケガなどの医療費を申告する事で、税金が戻ってくるという医療費控除。
なんとなく知ってはいるけれど、手続きをするのが面倒で今まで利用したことが無いという方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
今年は出費もかさんだし、利用してみようかな?と思っている方に。
今回は、医療費控除について解説したいと思います。
■医療費控除とは
一定額の医療費が掛かった家庭に対して、医療費の一部を税金から控除すると言う制度です。より具体的に説明しますと、年間の医療費が10万円を超えた世帯は、確定申告をすることで、10万円を超過した部分が対象となります。
世帯で10万円となるので、配偶者や子供が利用した医療費も合算する事が可能です。
■医療保険等から給付があった場合、医療費控除に影響はある?
実は給付された保険金は、使った医療費から差引して、実際に手出しになった部分が医療費控除の対象となります。
つまり、「世帯で掛かった医療費」―「医療保険等の給付金」-「10万円」を超えた部分が対象になると言う事ですね。
例えば、医療費が20万円、保険の給付金が5万円の場合を考えてみましょう。
20万円-5万円=15万円が医療費控除の対象になると勘違いされている方が見受けられますが、そうではありません。
医療費控除の対象とるのは、20万円-5万円-10万円=5万円です。
また5万円が全額戻ってくるわけではありません。この5万円に所得税率を掛けた金額が戻ります。
全額が戻ってくるわけでない点を再度強調させていただきます。
■医療費控除の対象になるもの
基本的には、医師、歯科医師による診察や薬など治療に必要な物が対象となります。
一方、予防は対象となりません。具体例で考えてみましょう。
薬も処方箋が必要な物だけでなく、ドラッグストアで売っている風邪薬等も医療費控除の対象になります。一方、ビタミンC等のサプリメント等は対象となりません。
寒くなってくると流行するインフルエンザも診察や薬はもちろん、医療費控除の対象ですが、予防接種は治療ではなく予防となるため、対象外となります。
不妊治療に関しても、健康保険の適用になるものは原則医療費控除の対象となります。
<虫歯治療も対象?>
また、虫歯の治療も医療費控除の対象となります。
民間の医療保険では、歯の治療に関しては対象外となることが多いですが、医療費控除では虫歯も対象となります。
もちろん、あくまでも「治療行為」が対象となりますので、美容のためのホワイトニング等は対象外です。歯の矯正も「治療行為が必要」と担当医が診断すれば、医療費控除の対象となります。美容なのか?治療なのか?で認められるか否か変わってくるのでご注意ください。
<病院までの交通費も対象?>
公共交通機関を利用した場合、医療費控除の対象となります。
ただし、自家用車で通院した場合のガソリン代や病院の駐車場代等は医療費控除の対象外です。
子供の通院に親が付き添う場合、親の交通費も医療費控除の対象となります。
一方、子供が入院していて、親がお見舞いに行く場合の交通費は対象外です。
悩ましいのがタクシー代。突然の陣痛や事故など緊急性が高い場合は、タクシー代も医療費控除の対象となります。
しかしながら、近くに公共交通機関があり、緊急度も高くないのにタクシーを利用した場合は、医療費控除の対象外になる可能性が高いです。
■医療費控除の申請方法
実際に医療費控除を申請しよう!と思ったらどのようにすればいいのでしょうか?
勤務先の年末調整でできれば簡単ですが、残念ながら年末調整ではできません。
ご自身で確定申告をする必要があります。
年末調整はその名の通り、12月中に処理が終わりますが、確定申告は年が明けてから行うことになります。
確定申告は基本的には、毎年2月16日~3月15日となります。なお、期限日が土曜日の場合は翌々日に、日曜日や祝日の場合は翌日にずれますのでご注意ください。
確定申告は、最寄りの税務署にて行うことになりますが、持ち込みはもちろん郵送での対応も可能です。
e-taxと言うWEBで完結する仕組みもありますが、電子証明書を取得したり、カードリーダーが必要だったりと、諸々設定が必要なのであまり実用的とは言えないのが現状です。
用紙を取りに行く手間を考えると、税務署のWEB上で該当項目を記入後、印刷をして税務署に郵送するのが一番簡単だと思います。
なお、還付申告は5年前までであれば、申請することができます。過去やり残した医療費控除がある方は、一度税務署に問い合わせすることをお勧めします。
■いつ・どれくらい還付金は戻ってくるの?
還付金が戻ってくるタイミングは、一般的には書類提出から1カ月ほどで所定の口座に振り込まれます。ただし期限間際に提出すると、処理がおくれて2カ月近く掛かることもあります。なお、振りこまれる口座は当然申告者本人の口座となります。
「ご主人の名前で確定申告をして、還付金は奥様の口座へ・・・」という利用方法はできません。。また、旧姓のまま口座名義人を変更していない場合も振込がされませんのでご注意ください。
さて、医療費控除をするとどれくらい税金が戻ってくるのか?が一番気になるポイントですよね。先ほどの例で見てみましょう。
1年間で掛かった医療費が20万円、保険の給付金が5万円の場合、医療費控除で申請できる金額は5万円ですね。
払った税金が戻ってくるという考え方ですので、所得によって税率も異なるため、同じ5万円の医療費控除でも還付金の額も、所得によって異なります。
所得税率が20%の場合は、5万円×20%=10,000円が戻ってきます。
少しでも税金を取り戻したい!と言う方、一度ご自宅にある医療費の領収書を探してみてはいかがでしょうか。
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