【保険料に3倍の差も!?】住宅の地震に対する保険の費用・メリット・デメリットをFPが解説

2015.08.11 1615view
長年苦労して、ローンを組んでやっと手に入れたマイホーム。
しかし、どんなに苦労をして手に入れても天災、例えば地震などで壊れてしまってはなくに泣けません。そんな時に、少しでも日常生活を早く取り戻す手立てになるのが「地震保険」です。
ただ、この地震保険の費用、どこにマイホームがあるかによって最大で3倍も保険料に差がでてしまう場合があるんです。今回は、そんな地震保険について解説します。
■地震保険の特徴と加入時の注意点
地震保険とは、その名の通り地震に備えた保険です。しかし、地震だけでなく噴火や津波も補償の対象となります。
では、具体的にどの様な損害を補償してくれるのでしょうか?

<火災保険だけで大丈夫?>
マイホームを購入した際に、火災保険に加入した方も多いかと思います。
火災保険と言うくらいだから、「火事」で自宅に損害が出た場合に役に立つ保険です。火災保険は、地震が原因とした火災に関しては補償の対象外となっています。
津波や噴火も同様で、これらの天災によって発生した被害も火災保険の加入だけでは補償補償されません。もし、これらの災害での被害に対しても補償を受けたい場合は、地震保険への加入が必要です。

<地震保険は、政府がバックアップしている保険!>
地震、特に巨大地震が起きると、多額の保険給付が発生することが予想されます。そのため、民間の損害保険会社だけでは、支払い額が大きすぎて対応が困難になりかねません。
支払いがきちんと行われないと、国民生活に大きな支障が出るため再保険という形で政府がバックアップしています。
再保険とは、保険会社が他の保険会社等とリスクを分け合う仕組みです。
政府と損害保険会社とで一回の地震で支払い額の上限値を設定します。その金額を超過した際に、超過分のほとんどを政府が支払うイメージです。そのため、損害保険会社の支払上限額を超えるような大災害が発生しても、給付金が支払われないというリスクを回避しています。
なお、政府がバックアップしていることもあり、地震保険自体の保険料はすべての保険会社で同一になっています。
■地震保険の補償範囲とは
地震保険では、何を補償してくれるのでしょうか?
地震保険は、「建物」だけでなく「家財」にも加入することができます。    
地震等で建物に損壊が発生した場合、「家財だけは無事!」という事は想像しにくいですよね。「家財」とは、建物内において日常生活で利用する物が基本的な補償対象となります。例えば、家具や家電、衣服などが該当します。
補償の対象外では例えば、貴金属や宝石、美術品など、1つの値段がが30万円を超える物が該当します。これらを補償の範囲に含めたい場合は、火災保険の明記物件として登録しておく必要があります。
ただし地震保険には明記物件という制度がありませんので注意して下さい。

■地震保険に加入する時の注意点
地震保険に加入する時の注意点は、地震保険だけの単独加入ができないという点があります。地震保険は火災保険がなければ加入することができません。
<火災保険自体に未加入の場合>
火災保険にそもそも未加入の場合は火災保険とセットでご加入する必要があります。
火災保険と同時加入となるので、拠出する金額が大きくなる傾向があります。特に、新規でマイホームを購入するタイミングの場合は、引っ越し代や税金、不動産会社への手数料など他にも費用がかかりますので支払総額に注意が必要です。
<既に火災保険に加入している>
すでに火災保険に加入している場合は地震保険に新しく別途加入することが可能です。
ただしこの場合、現在ご加入されている保険会社にて地震保険に追加加入することになります。火災保険と違う保険会社から、地震保険に加入することはできません。
ただし、地震保険は最長5年という期限があるので注意して下さい。

■地震保険の補償額と費用の目安
さて、地震の時に頼りになる地震保険ですが、損害額を全額補償してくれるのでしょうか?また、保険料はどの程度支払う必要があるのでしょうか?
気になる金額を確認してみましょう。
<補償額の目安>
地震保険は、損害額を全額補償するわけではありません。火災保険の保険金額の50%までしか補償を付けることができません。
火災保険は、家の建て替え金額で保険金額を設定することが一般的ですので
「建て替え金額の半額までしか補償をかけられない」
と言い換えることもできます。
また、損害のレベルによって支払われる給付金額が異なります。特に、半損・一部損という扱いになった場合は、注意が必要です。
<全損・半損・一部損とは?>
全損・半損・一部損それぞれの定義と例を見てみましょう。
火災保険の保険金額(≒建物の再建築価格):2000万円
地震保険の保険金額:1000万円
1:全損の場合 地震保険の保険金額100% → 1000万円
柱や壁、屋根など主要構造部分の損害額が、建物時価の50%以上となった場合
または、焼失または流失した部分の床面積が延べ床面積の70%以上となった場合
2:半損 地震保険の保険金額50% → 500万円
柱や壁、屋根など主要構造部分の損害額が、建物時価の20%以上50%未満となった場合
または、焼失または流失した部分の床面積が延べ床面積の20%以上70%未満となった場合
3:一部損 地震保険の保険金額 5% → 50万円
柱や壁、屋根など主要構造部分の損害額が、建物時価の3%以上20%未満となった場合
または、床上浸水などで建物の損害が全損・半損に至らない場合
<地震保険の保険料の決まり方>
ところで、地震保険の保険料はどのように決まるのでしょうか?
答えは、「構造」と「地域」で決まります。
「構造」とは、鉄筋・コンクリート造(イ構造)か、木造か(ロ構造)に大別されます。当然鉄筋・コンクリート造の方が強固なので、保険料は安くなります。なお、木造の建物であっても、一定の耐火要件を満たすとイ構造扱いになります。
「地域」に関しては、地震の発生割合に合わせて都道府県ごとに4分割されます。一番安い地域が1等地、一番高い地域を4等地となります。
以下に保険料をまとめた表があります。こちらを見るとわかりますが、なんと、1等地と4等地を比較すると3倍も料金が変わります。
※当然ですが、1等地だと地震が起きないわけではありませんのでご注意ください。
以下、各等地毎の年間保険料の目安をまとめましたので、参考にしてください。木造、鉄筋・コンクリート造それぞれ建物価格が1000万円だったとします。
各等地に属する都道府県木造鉄筋・コンクリート造
1等地
北海道、福島、福島、島根、岡山、広島、山口、
香川、福岡、佐賀、鹿児島、沖縄 
 (12,000円)(5,000円)
2等地
青森、岩手、宮城、秋田、山形、茨城、栃木、群馬、
新潟、富山、石川、山梨、鳥取、徳島、愛媛、
高知、長崎、熊本、大分、宮崎 
 (16,500円) (7,000円)
3等地
埼玉、千葉、福井、長野、岐阜、愛知、三重、滋賀、
京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山 
(23,500円)  (13,500円)
4等地
東京、神奈川、静岡  
 (35,500円)
 (17,500円)

■まとめ
地震・津波・噴火など大災害はいつ襲ってくるかわかりません。そういった際に、しっかり地震保険に加入していると安心ですよね。とはいえ、全壊しても全額補償されない等の注意点もありますのでやはり、保険だけでなく現金を備えてあることも重要ですね。
ブロードマインド株式会社
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!
難しいお金の話を分かりやすく解説します。