初めての繰り上げ返済。注意しなければならない3つの注意点

2016.01.06 4867view
冬のボーナスが入って、住宅ローンの繰り上げ返済を検討している方に。
支払い利息を減らすために、繰り上げ返済をどんどん行ってローンの残額を減らした方が良い!と思っていませんか?
でもちょっと待って!繰り上げ返済をするうえで、注意するポイントがあるんです。
今回は繰り上げ返済の注意点について解説したいと思います。
■繰り上げ返済の種類
まず、毎月の住宅ローンの返済額ですが、「元金+利息」で構成されています。
多くの方が選択しているローンの返済方法ですと、当初は利息部分の割合が大きくなっています。そのため、「毎月ちゃんと返済しているのに、思った程ローンの元金が減っていない・・・」ということになりがちです。

繰り上げ返済をした場合、全額が元金に充当されます。
「利息=元金×ローン金利」となりますので、元金自体が減る繰り上げ返済は、利息節減効果が高いと言えるでしょう。
そんな繰り上げ返済ですが、2種類の方法があるのをご存知でしょうか?
1)期間短縮型
返済期間を短くする方法です。「定年後にもローンの返済をする」というローンの返済方法です。尚、毎月の返済額自体は変わりません。
2)返済額軽減法
毎月の返済額を減らす方法です。「毎月の返済額を減らしたい!」という方に向いているローンの返済方法です。尚、返済期間は変わりません。
このように2つの返済方法がありますので、ご自身のご希望に合わせて選んで頂ければと思います。尚、利息軽減効果は同じにはなりません。
「期間短縮型」の方が、利息削減効果が高くなります。
■繰り上げ返済の注意点
利息削減効果が高い繰り上げ返済。一見どんどんやった方が良さそうですが、以下の3つの減少に注意が必要です。
1)「手持ちの現金」が減ってしまう
2)「保険効果」が減ってしまう
3)「住宅ローン控除の枠」が減ってしまう
それぞれどのようなことを指しているのか見てみましょう。
1)「手持ちの現金」の減少
最大の注意点は、手持ちの現金が減ってしまうことです。
例えば繰り上げ返済をした後に、「体を崩して仕事を長期間休まないといけなくなってしまったら・・・」あるいは「会社の業績が悪化して、ボーナスが支給されなくなったら・・・」 どちらも充分に起こりうる状態です。
最終的にローンが支払えずに、我が家を手放さなければいけない、なんていうことも起こりえます。
もし繰り上げ返済をしていなければ、そのお金を生活費やローンの返済額に充当させることも可能です。また、住宅ローンを減らすために積極的に繰り上げ返済をして、車や家電等をローンで購入するご家庭も珍しくありません。
おそらく手持ちの現金が少ないことが原因かと思いますが、非常にもったいない判断です。
と言うのは、住宅ローンは数あるローンの中で最も金利が低いローンです。つまり金利の低いローンを減らしてより金利の高いローンを組むというのは、賢いローンの組み方とは言えないでしょう。
そして、お金が掛かるのは住居費だけではありません。
「公立に行く予定だったお子様が、急きょ私立を受験することになった」というケースもよく見受けられます。「まだ子どもの入学までに時間があるので、繰り上げ返済後にボーナスなどを貯めておけば大丈夫」と思っていても、塾代・受験料など、入学までにも色々と費用が掛かります。
あっという間に現金が減っていくのは想像に難くありません。教育ローンを組むことも可能ですが、先ほど同様住宅ローンと比較すると金利が高いローンとなります。
2)「保険効果」の減少
多くの場合、住宅ローンを組む際に団体信用生命保険に加入します。ローン契約者が死亡してしまった場合、生命保険を住宅ローンの残債に充てられます。
そのため、ローン契約者の死亡後には住宅ローンは0になります。
例えば、3,000万円残債が残っているローンに300万円を繰り上げ返済することを例に考えてみましょう。
繰り上げ返済直後に、ローン契約者が死亡してしまった場合どうなるのでしょうか?
この場合も同じように住宅ローンは0になりますが、繰り上げ返済に充当した300万円は戻りません。ローンの残債=保険金額となるため、繰り上げ返済をすることで、保険金額が減ってしまいます。もし繰り上げ返済していなければ住宅ローンが0になるだけでなく、手元に300万円も残ります。残された家族のことを考えるとなるべく現金を多く残せることは重要ですね。
最近では、死亡時だけでなく、大病時にも免除になるローンも増えてきました。
この場合も同様に繰り上げ返済をしていなければ、手元に残ったお金を治療費に充てることができます。
3)「住宅ローン控除の枠」が減少してしまう
住宅ローン控除をご存知でしょうか。
確定申告(年末調整)のタイミングで、住宅ローンの残高の1%を所得税からを戻してくれるという制度です。繰り上げ返済をすると当然ローン残高は減ります。
意外に忘れられがちですが、繰り上げ返済をすると利用できる住宅ローン控除も減少してしまいます。特に変動金利で0.6%など非常に低い金利でローンを組まれている方は、ローン控除の枠を減らさないように、住宅ローン控除が終わってからまとめて繰り上げ返済するというのも1つの手です。
もちろん、繰り上げ返済用の資金をしっかり残しておけることというのが大前提です。また、住宅ローン控除は借入の年によって条件が異なります。
ローンの残債が控除枠の上限を超える方等は、上記に当てはまりませんので、必ず自身の場合はどうなるかチェックしてみると良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
基本的に繰り上げ返済は、利息削減効果が高い有効な手段です。
一方手持ちの現金がなくなるなど、不利なケースもありますので、
ご自身のライフプランと照らし合わせて実行される事をお勧めします。
ブロードマインド株式会社
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