◆特集◆『贈与税』を学ぶ!(住宅取得等資金における一括贈与の非課税について)

2015.08.26 1648view
こんにちは。お金の専門家(ファイナンシャルプランナー)の平原です。

前回は贈与税に関して、教育資金の特例をお伝えさせていただきました。

現在の国の方針は、「金融資産を多く持つ高齢世帯から、お金をたくさん使う現役世代に金融資産を移転していきたい」という方針です。
そのため、様々な贈与に関する特例が用意されています。
出産や教育といった子育ても大事ですが、人生で一番大きな買い物と言われる住宅取得(住宅の購入や増改築)に対する贈与の特例があります。
今回は、「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」です。
■住宅取得等資金の贈与の非課税。その内容とは
住宅の購入や増改築に対する贈与の非課税特例となります。
2015年1月1日より非課税枠に変更がありました。

2014年までは、省エネ等住宅の場合、非課税枠は以下の通りでした。
平成24年=1,500万円
平成25年=1,200万円
平成26年=1,000万円

2015年からは、将来の消費税増税との絡みもあり、少し複雑な制度設計になっています。

省エネ等住宅の場合
平成27年12月31日まで=1,500万円
平成28年1月1日~平成29年9月30日まで=1,200万円
平成29年10月1日~平成30年9月30日まで=1,000万円
平成30年10月1日~平成31年6月30日まで=800万円
となっております。

但し、取得対象の対価が消費税10%となっている場合、以下の様に大幅に非課税額が拡大します。

平成28年10月1日~平成29年9月30日まで=3,000万円
平成29年10月1日~平成30年9月30日まで=1,500万円
平成30年10月1日~平成31年6月30日まで=1,200万円
取得対象の住宅が省エネ等住宅かどうかは、住宅性能証明書等で判断することになります。
省エネ等住宅に認定されない住宅の場合も贈与の特例を利用できますが、非課税枠が上記より削減されます。
尚、住宅取得資金に関する旧非課税制度と今回の制度との併用はできません。
■対象要件
<1.受贈者(贈与を受ける人)の要件>
まずは、単純な要件をご紹介します。
・贈与を受けた年の1月1日の段階の年齢が20歳以上であること
・贈与を受けた時に日本に住んでいること(一定の例外条件あり)
・贈与を受けた年の所得税に係る合計所得金額が2,000万円以下であること
また当然ですが、住宅取得以外の用途には利用することができません。
そのため、贈与をうけた翌年の3月15日までに住宅を取得して、居住を開始するか遅滞なく居住することが確実な状態にしておく必要があります。

<2:住宅の要件>
50㎡以上240㎡未満という広さの要件があります。
そして、その家屋の2分の1以上を居住用としていること
自宅件事務所等という場合は、要件に抵触する必要がありますので注意が必要です。
なお、一定の耐震基準を満たす必要があります。
■利用の流れ非課税枠に収まる金額で贈与を受けた場合
贈与税の申告期限(贈与を受けた年の翌年2月1日~3月15日まで)までに、贈与税の申告をする必要があります。
その際、住宅性能証明書など別途提出が必要となる書類があるので、国税庁のHPをチェックしてください。

消費税が上がる前に住宅取得を検討している方も多いかと思いますが、
上記の様に非課税枠の拡大等増税後の方が得になるケースも起こりえます。
無理に急ぐ必要もないかもしれません。

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