無事に高齢出産できたけど、子育て費用と老後費用はどう準備する?

2016.03.03 14278view
40歳にして念願の第一子が誕生!高齢出産で不安だったけど、無事元気な赤ちゃんが生まれてきて一安心。なるべく子どもの願いを叶えてあげたい!絶対に不自由はさせたくない!と思いますよね。一方で、夫婦ともに結婚前に独身ライフを謳歌していたために蓄えが無い……といった場合、子どもの教育費だけでなく、自分自身の老後資金大丈夫かな?と心配になりますよね。今回は、高齢出産における子育て費用と、老後費用の備えについてのコラムです。
■教育プランと老後資金
親からみて、子どもはとても愛しいもの。年をとってから授かった子どもであれば、愛しさはその何倍にもなりますよね。「可愛いわが子だから、良い教育を受けさせてあげたい」と親なら誰もが思うことかもしれません。けれども、高齢出産の場合、教育プランを検討する際に忘れてはいけないことがあります。
それは、「自分たちの老後資金の準備」です。
子どもの教育プランと、老後資金はどのように関係しているのでしょうか。たとえば、40歳の夫婦に0歳の赤ちゃんが生まれたとします。子どもが無事大学を卒業する22年後には、ご夫婦は62歳になっています。もちろん、浪人した場合や大学院への進学、海外への留学などがあった場合は、子育てが終わる年齢は更に遅くなりますよね。

今回は、子どもが4年制の大学をストレートに卒業した62歳という設定で考えてみましょう。教育費が終わってから定年まで、あと何年あるでしょうか?

一昔前ですと、62歳ではすでに退職していることが一般的でしたが、現在は国の政策もあり、定年の年齢が65歳まで引き延ばされている企業が増えています。ご自身の老後資金を用意できる唯一の期間が、この65歳までの3年間となります。3年間という期間の短さもそうですが、そもそも貯められる月額が少なく老後資金準備が困難になることが予想されます。
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■60歳を過ぎたタイミングで起こる世帯の経済的な変化
前述の通り、現在では65歳まで雇用が維持されることが一般的になっています。しかし、65歳まで給与水準が維持されるわけではありません。50代で役職定年になったり、60歳で一度退職して、再雇用扱いになったりする企業が珍しくありません。もちろん、いずれのケースも給与はダウンしています。
ある日給与水準が下がったからといって、それに合わせて急に生活水準を下げることは簡単ではありません。そして、40歳を過ぎて子どもを授かった場合、60歳のタイミングで子どもはまだ学生です。つまり、教育費がかかるピークのタイミングで、給与が下がってしまっているわけです。教育費負担が増し毎月の収支が厳しいと、貯蓄から教育費を補てんすることになってしまいます。結果、ますます老後資金の準備が大変になりますよね。
■高齢出産夫婦が忘れてはいけない定年までの残生涯賃金
当然ですが、20代で子どもを授かった世帯と比較して、高齢出産の世帯は世帯収入が上回っている可能性が高いです。生活に余裕があることもあり、子どもの教育費負担に耐える余力もあります。子どもの可愛さも相まって、習いごとや私学進学など教育費にどんどん費やしたくなってきます。しかし、そこに落とし穴があることを忘れてはいけません。「現在の収入」と「定年までの残生涯賃金」を混同してはいけません。
若い夫婦と比較すると、「現在の収入」は多くても「定年までの残生涯賃金」は決して多くありません。夫婦2人の期間にしっかりとした貯蓄ができていなかった夫婦は、子どもの教育費にかけられる余力はむしろ若い夫婦より少ないといえるでしょう。なぜなら、子どもの教育プランと同時に、ご夫婦の老後資金の事も考慮する必要があるからです。いくら経済的に余力があるご家庭でも、子どもの教育費準備と同時に夫婦の老後資金も準備することは簡単ではありません。
貯蓄額を今以上に増やしていくには、「収入を増やす」か「支出を減らす」しかありません。急に収入を増やすことは難しいですし、子どもの食費や教育費がかかるなか支出を減らすことも簡単ではなさそうです。きちんと老後資金も準備するためには、ダブルインカムのご家庭はその状態を維持して、最低限「収入が下がらない」ようにしましょう。
そして、支出項目の見直しも重要です。子ども関連の支出が増えることが分かっているので、どこか削れるところがあるかをチェックをして、場合によっては生活水準を1つ下げることも必要かもしれません。前述の取り、生活水準を下げることは簡単ではありません。特に、子どもがいない夫婦二人だけの期間が長かったご家庭は要注意です。経済的に余裕がある状態も長かった分、生活水準を変えることがとても難しいのです。

教育費を過剰にかけ過ぎて、老後資金が不足してしまった場合を考えてみましょう。経済的に困窮した親の面倒をみるのは誰でしょうか?
当然、子どもですよね。
「子どものために」教育費にお金をかけた結果、迷惑するのが可愛い子どもということもあり得るのです。「可愛い子どものために」老後資金とのバランスを考えて、教育プランを考えて下さいね。
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